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さわやかな朝がくるという
きみには今日も
軋む熱を孕んだ、
ささやかな風が吹くらしい
天気予報でわたしは
いつも気圧配置を気にしながら
かあさんがおしえてくれた、
谷、と
....
いちまいの毛布から抜け出した朝は
月が赤い雲に照らされていた
宛はないのだけれど
ただただ澱む空気から
わたしをひとりにする風を感じたくて歩いた
夜明けの部屋ではひとり
きみが ....
{引用=
8センチ隣でただしく眠ってる、きみに呟く「死のうか」なんて。
どうしても受話器ごしでは無理なのね いっしょに歌う、そんなことすら
この夜のふかいとこにきみがいて ....
{引用=
一年と半年住んでいる七畳の部屋から
331歩
その角を曲がる瞬間にはいつだって
轢かれることを夢みてる
交わることのない飛行機雲
沈丁花の押しつけがましい匂い
片耳 ....
{引用=
飲まなかった眠剤を
ひとつぶ ひとつぶ
湿った土に埋めて
紫がかった芽が見えてきた朝から
八年間くびをそのままに待ち続けたら
柿がなる
たわわに実る柿の実は
わた ....
{引用=
滲んできた雨が
ぽつりと靴に刺さる白い真昼
耳の寂しいわたしは
(あぁ ピアスがほしい)
なだらかな耳朶に
ひそやかな穴をあけてしまうことは
どうしようもなく哀 ....
寂しさを違う誰かで埋めるなら きみってわたしのなんなんだろう
つまらないメールの返事に白けては アドレス帳から消すか迷う
疲れてる?そうなのだったらそう言って 無機質な文字、色もつけずに
....