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山の麓、谷間の果てる所に家はあり
冬場はいつも風花が舞っていた
ストーブは子供の役目で
おっかなびっくり薪を割り
煙にむせびながら火を起こし湯を沸かした
町までは午前と午後に1本ずつ ....
はるか昔、深海で織られた地層は
湧き上がる二つ対流の狭間で
荒々しくこそぎとられアルプスとなった
そのせめぎあいで
この谷を境に
やむを得ず東日本は南北に向きを変えたという
山中に住む ....
恨み尽くして血に染まり
幽霊花だ、地獄花だと忌み嫌われて
墓場の隅まで追いやられ
歯噛みしながら散る曼珠沙華
お前憎しと今年も咲いて
わが身は白い彼岸花
恨みはいずこ、血の色いずこ
....
弄び過ぎたライターの火は
煙草を近づけると消え
明日は
昨日の中に終わっていた
何か伝えなくては と思いながら
言葉が壊れていくのを見つめ
会話はいつも
始める前に途切れていた
....
中原 那由多さんの西天 龍さんおすすめリスト
(4)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
風花
-
西天 龍
自由詩
11*
10-3-27
時の記憶
-
西天 龍
自由詩
9*
09-12-2
曼珠沙華
-
西天 龍
自由詩
6*
09-9-26
昨日の中に
-
西天 龍
自由詩
7*
09-9-19
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