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ふりやめばななめに濡れた傘をもち 地図の無い身を倒して五月
くちづけの無い街に居て想うひと 鏡にうつる身は星だらけ
春過ぎて歩きつかれて血を食べて 想いだしては想いだされて
死ぬように廊下へ寝そべり「冷たくて気持ちいい。」と言う幸福そうに
分度器が空から一億降ってきて 空がまばたきしているみたいだ
放課後に人体模型の目を隠し リトマス試験紙こっそりなめろ
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もとめあうことのできない淋しさはなんてきれいな夕立だろう
ねえ、死にませんかとふいに問いかける硝子のようにうつくしい人
すきまから洩れだした風 ああきみの前世はぼく ....
天井をかき分け浮いてまた沈む浮遊した昼チャイムは重く
ざわつきも混乱も日々続いてく国道沿いを見ては陽炎
いつだって風を待ってる蜃気楼オアシスがすぐそこにある
さみしい季節だと思ってた ....