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真っ暗なのは
見えないのではない
闇を見ている

無音なのは
聞こえないのではない
沈黙を聞いている

不毛なのは
生きてないのではない
死を生きている

広い視野と
 ....
この恐ろしいほどの
時間の無駄使い

無駄使いだけど
ただ無駄なわけではない

一番の贅沢かもしれない
お金も名も無いけれど

この命の
どうしようもない物語

この物 ....
発情した猫の声
寒い真夜中
悲しげに聞こえる
その夜はいつまでも
猫の声がひびき続けて

空腹をかかえて
寒さに震える
真夜中の
見えない猫の
声だけが聞こえて

空腹 ....
すべての投影
まぼろしのごと
偶然性おび
世界があらわれ


夢の質感
デジャヴの感触
不思議なことが
起こる脳内


暗闇のなか
今日と明日に
はさまれる夜

 ....
電話は苦手なので
手紙を書いた
長い長い手紙になった
読み返して
不要なところを削っていくと
短くなった
三行になった
そのうち二行は
はじめの挨拶おわりの挨拶
こういう手紙 ....
うららかな春の日は
たおやかに花も咲く

吹く風に窓辺はふくらみ
まどろみをさます冷ややかさ
夢見るような空気の揺らぎ
闇をもはらむ光にあふれる

沈黙が
しなやかに這うようで
 ....
きのうの夕暮れ
この町の小さな駅の
ラッシュ・アワア時
飛び込みがあった、若い人の

その事
脳裡よぎりもしないまま
線路したの
花咲く春の道を
今日の真昼
走り抜けていたわけ ....
からからからと
風は吹いて
真っ青な空に
よどんだ雲
冬のにおいに
春の予感もまじっている

さむいなあ
さむいな
からっぽだな
からっぽだ
からから
からと
風は吹いて ....
壮佑さんのシホ.Nさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五感の深部- シホ.N自由詩6*22-9-30
贅沢な無駄使い- シホ.N自由詩322-7-27
真夜中の猫- シホ.N自由詩322-3-8
脳内模様- シホ.N自由詩313-9-17
手紙- シホ.N自由詩513-7-13
- シホ.N自由詩412-4-18
鉄道自殺- シホ.N自由詩312-4-15
- シホ.N自由詩412-2-28

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