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花は花で
咲き競い
至福の種子を枝に結ぶ

鳥は鳥で
鳴き集い
矢印となって季節を指し示す

川は川で
せめぎ合い
未だ見ぬ海へと殺到する

雲は雲で
逃げ惑い
苦し紛れに ....
キラキラしない雫が
後頭部の歪な曲線を
未練がましく伝い落ちて
塩辛い影を作っている

無頼な陽射しと
馴れ馴れしい湿気に
言い返す言葉もなく
帰り道の上をボトボト歩く

いく ....
嘘を3枚出して
幸福を200g買って
涙のおつりを受け取った

涙のおつりを出して
愛を2個買って
嘘のレシートを捻り潰した

綺麗事を繰り出して
涙のおつりを買おうとしたら
 ....
無数の雨粒に包囲された
とある休日の午後
僕は僕の形をした部屋を
ひきずっての遊歩道

何度も傘をノックするのは
とあるお節介な日常
僕はミエミエの居留守を使って
知らんぷりの遊歩 ....
明け方に夢を見た
ミントゼリーを張ったプールに
頭から突き刺さる夢

飛板から身を投げ出した時
迫る水面は
まだ薄青く揺らいでいた

伸びきった指先が
水面を割る直前に
プール ....
昨日と同じ色の朝の
昨日と同じ匂いの時間に
気紛れに買ってしまった
オリーブグリーンの傘を開く
慣れきった慌しさのほとりに
淡い緑色の翳が落ちて
治りきらないささくれの端を ....
雨音に見張られて
夢に溶けることも
ままならなかった夜も
いつの間にか明けて

乳白色に霞んだ
意識の繋ぎ目に
濃い目のコーヒーを
注意深く注ぎ込んだ

雨の残り香のする
雨戸を ....
たっぷりの熱湯の中に
捨て台詞を少々加えて
マカロニを入れる

いつまでも未練がましく
くっつかないように
十分注意しながら
再び立ち直れるまで
何回か掻き混ぜる

アルデンテ ....
ブラックスモーカーの
熱い暗闇のほとりで
スケーリーフットを枕に
わたしは不思議な夢を見た

空っぽの背骨を
滑らかな夜風で満たして
わたしは空に浮かんでいた

手足になり損ねた ....
掴み損ねた言葉の
微かな尻尾を追いかけて
自分の中の暗闇を
遠い目をして彷徨い歩く

赤いサンダルを履いた
今にも消え入りそうな
小さな誰かに手を振って

片道切符を握り締め
 ....
雨が降り続く夜を
遮ってしまおうと
戸袋から雨戸を引き出しかけて
ふと 手を止める

視界の端で
何かが咲いていた

雨戸とガラス戸の隙間
わずか2cmの
薄っぺらな空間の足元 ....
軽い足取り
幼い照り返し
蹴飛ばしながら

進む

シャツの袖まくり
緑のさざなみ
産毛を立てながら

泳ぐ

弾む呼吸
迷走神経の舗道
気取りながら

急ぐ

 ....
見分けのつかない昨日と今日の間に
安物の叫びをはさんで
思いっきり口に押し込むのが
朝の儀式

律義なレタスと陽気なマスタードの間に
上品に叫びをはさんで
耳まで残さずに食べるのが
 ....
一針
また一針
言葉の
日向と日陰を
縫い合わせる

一針
また一針
自分の
頂点と底辺を
縫い合わせる

ときどき痛くて
たびたびくすぐったくて
ちょくちょく嘘で
 ....
せっかく森を着せてあげたのだから
木漏れ日のように微笑みなさい
せっかく草原を着せてあげたのだから
そよ風のような声で話しなさい

あなたはアミメキリンであり
トムソンガゼルであり
 ....
僕は右に少し傾いている
君は左に少し傾いている

まったく逆に傾いているのに
傾き具合はほとんど同じだから
二人が向い合せになると
正確に見つめ合ってしまうけれど

僕は君の傾き方 ....
震源地も定かではない
取るに足らない心の揺らぎを
マイナス思考回路で増幅させ
大津波が来ると身体じゅうに触れ回る

さっそく駆け出していく
おっちょこちょいの鼓動と呼吸
長期休暇をと ....
柔らかな光の筆先で
なぞられた街並は
おぼつかない輪郭から
あどけなくはみ出す
水彩絵具の色合い

目の前を行き交う人々の
心なしか和らいだ眼差しは
古いアルバムの内側で
セピア ....
角砂糖をひとつ
昨日の夕焼けに落とした
レモンだけじゃ
辛すぎるかもしれないし
ただなんとなく

作り笑いをひとつ
一昨日の捨て台詞に添えた
当って砕けただけじゃ
苦すぎるかもし ....
淡淡と靴を鳴らして
いつもの裏通りを歩く
何も企てず何も自慢せず
ゆっくりと風景を進める

淡淡とキーを叩いて
いつもの物思いに辿り着く
答えを出さず確信を持とうとせず
おずおずと ....
人当たりの良い夜風に浮かれて
ゆうらり裏道をそぞろ歩く
コンクリートの余白から湧き上がる
若すぎる命のにおいに
甘い吐き気をもよおしながらも
どこにも辿り着けない足取りで
高層ビルを迂 ....
唇は
春だった

柔らかくて
惨たらしかった

前髪は
夏だった

煩わしくて
あてどなかった

耳たぶは
秋だった

満ち足りて
素っ気なかった

鎖骨は
 ....
浅い眠りの飛び石づたいに
今日の岸辺にたどり着いた

非武装地帯の朝焼けは紫色
ただれた雲が東から順番に裏返る

もう少し痛みが和らいだら
着古した戦闘服を洗濯しよう

レンズ豆 ....
花 微笑んだら 鳥
鳥 さざめいて 風
風 透き通って 月
月 打ち明けず 花

花 移ろったら 鳥
鳥 ざわめいて 風
風 追い縋って 月
月 恨み切れず 花

花 散り乱れ ....
黒は一才
生温かい
混沌
の中で
暗闇
の綻びを
手繰り寄せる

青は二才
ヒモつきの
自由
の底で
意識
は成層圏を
突き破る

黄は三才
幸せな
惰性
の ....
しめやかな午前 /

温まらないエンジン
背負い込んで
缶コーヒー中毒者の
重い足取り

煮え切らないナビ
ぶら下げて
揮発しそうな生活者の
白い排気ガス

走れ
せめて ....
窓ガラスで漂白 されていない
光を鼻の頭 受け止めながら

コインランドリーの角 右に曲る
山田さんちの昼御飯 きつねうどん

網戸で裏ごし されていない
風を耳の後ろ 感じながら
 ....
闇の東が
ほの白く潤んで
密やかな色と匂いが
滲み出す頃

花は
膨らみ過ぎる喜びに
身悶えしながら
目覚め

人は
濁った夢の浅瀬を
溺れながら
まどろむ

やがて ....
すみれ (慎み深さ)


わずかに開いた窓から忍び込んだ夕暮れが

あなたのためらいを紫色に揺らした

思わず抱き寄せようとする僕の熱を察して

あなたは微笑みながら瞳で拒ん ....
デージー (無邪気)


他愛ない君の言葉がそよいで

僕の唇の端に小さな花を咲かせた

飾り気のない君の笑顔がとろけて

僕の胸の奥の陽だまりになった





 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
答え- nonya自由詩8*09-6-29
真夏日- nonya自由詩10*09-6-27
お買物_(改)- nonya自由詩6*09-6-20
雨の日と日曜日は- nonya自由詩6*09-6-18
yume_/_type_m- nonya自由詩10*09-6-12
雨曜日- nonya自由詩11*09-6-9
六月七日- nonya自由詩12*09-6-7
マカロニ- nonya自由詩23*09-5-27
シーラカンスの夢- nonya自由詩13*09-5-25
皐月闇- nonya自由詩9*09-5-19
2cmの宇宙- nonya自由詩15*09-5-16
五月- nonya自由詩14*09-5-10
叫び- nonya自由詩11*09-5-5
詩作- nonya自由詩14*09-4-26
おしきせ- nonya自由詩8*09-4-24
傾いた二人- nonya自由詩14*09-4-23
パニクる- nonya自由詩7*09-4-22
風薫る- nonya自由詩13*09-4-18
理由- nonya自由詩24*09-4-16
淡淡- nonya自由詩14*09-4-14
春宵- nonya自由詩15*09-4-11
春夏秋冬春夏秋冬春- nonya自由詩13*09-4-6
yosomono- nonya自由詩7*09-4-4
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AM_/_PM- nonya自由詩17*09-3-28
ノラ- nonya自由詩11*09-3-27
春暁- nonya自由詩14*09-3-21
花言葉四行詩_<13>- nonya自由詩8*09-3-16
花言葉四行詩_<12>- nonya自由詩9*09-3-15

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