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夏になりきれないままの陽気
心地よさを感じさせる風が流れる度に
何故か懐かしい記憶が駆ける
まるで実りの薄い穂先を満たすよう
年月という重さはまだ
温もりを保てない水の底にあって
語りかけてはくれ ....
枝先に
気が
佇む
歳月は
雨粒のよう
滴る度に
数えを投げた
枝先から
気が
垂れる
歳月は
風塵のよう
散る度に
堪えを解いた
枝先に
気が
留まる
歳月は
氷雪のよう
結ぶ度に
怯えを ....
夜に灯る
淡き桜の薫り火が
水面に咲けど風に散りゆく
四季を彩るは
地と
そこに根付く木々や草花
呼吸を彩るは
空と
そこにたゆたう陽や月
鼓動の中に記憶は流れ
五感の中に今が記される
起こり続いていくだろう全ての事柄に
無意味は存在しないと言うが
....
触れたら溶けてしまうほどの
弱い零度で繰るんだものは
あなた仕様の想いです。
格子の向こうで微笑む陽になぞられただけで
露わになる想いを守る腕は
とうに限界を越えているけれど
他の誰かでは規格外な想い ....