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駐車場をながめていた

どこからか猫のなき声が

マーフィを探すように

二人で目を動かしていた

俺は今どこにいるのか

愛人のマンションにいる

そんなこと聞いてない

 ....
昔の女に電話しそうになった

たわいもない話をして

うちに来る?なんて言葉のあと

ふつうを装うのはもう御免だった

電話しても会えなかったかも知れない

駅でビジネス本を一万円 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
風が吹いている

青く灰色のピンクの影のなか

夕暮れの香りが運ばれている


いちにちは

誰にかやさしい終わりを告げる

よるに棲息する

わたしは無生物になるでしょう
 ....
おどおどした目で

悲しみ選んでいる人々に

営みの地平から

白い抒情よ、立ち上がれ

響きあうこころと足音

蛍光灯でがらんとしている人々

悲しみは漂白されている

 ....
傷つきやすいこころがあるならば

ひとを傷つけるようなことをしてはならない

喜びを感じるこころがあるならば

ひとに喜んでもらえる自分でなければならない

キンモクセイは夜のどこにあ ....
目的はあったほうがいい

そのための

道標としての目標はあったほうがいい

そういうことが

しんどいことだと思うひともいるだろう

言葉は個人にとどかない

これを孤独と言 ....
秋のひかりが青く透けている

夜の名残か虫の音がしている

どこか遠くで冷やされた風が

くすぐるように頬をかすめた


日曜の朝は自室に引きこもる

朝刊は長ぐそで読んでしまったから

買っていた何 ....
ぼくが通った予備校にはテニスコートがあった
ぼくは予備校の仲間たちとテニスに没頭した
二十年まえの話だ

ぼくらの他に
テニスコートを使用する予備校生はいなかった
ぼくらの異様な熱気に
 ....
煙草を一本、灰にするあいだ

曇りの夜空、見上げているのは

この道で自分がしでかしたことへの

悔いと純情を見つめるためなのだ


風のうわさ、本当にあるんだな

秋の雨はどこ ....
空は夜空ではない

星でもない

宇宙そのものだ

宇宙そのものから

虫の音が

降るように聴こえている


哀しみ

孤独

裏切り

不実

それらは
 ....
まだ頭で祈っている
まだ全身で祈れていない

全身全霊だ

頭で祈っていることを体感している、というのもおかしな話だが
全身全霊とはよく言ったものだ
頭で祈っていると祈りは持続しない
 ....
融け合わない哀しみは

幸せを幻のように遠ざける

歩道にこぼれている優しい光に

薄い肉のような影が散っている

あなたからのメールに

意地になって返信している

僕のわが ....
孤独でもないのに

孤独のふりをして

俺いまカフェで暖められています


○○さん、裏切られましたね、あいつら○○さんに、感謝ってないんですかね、

そんなんないやろ、でも、裏切ら ....
さやかで悲しい朝なのに

夏の匂いをかぎました

感謝でむせぶ朝なのに

黒いこころもありました


ひとのこころはどうも遠くて

応酬ばかりのありさまでした


さやかで ....
ぼくはあなたで

あなたはぼくで

そっくりそのまま

コピーしている

貼りつけている


ぼくの未来にあなたはなる

あなたの未来にぼくはなる


ぼくはあなたで
 ....
『顔を売れ』というアドバイスは、セールスなら一度は耳にしたことがあるだろう
『顔を売れ』とは、『人間性を売れ』ということだともよく聞く

では、『人間性を売れ』とはどういうことなのだろう

 ....
目には目を、歯には歯を、

このハンムラビ法典の言葉は

復讐法だとか拡大報復の戒めだとか

そんなふうに言われてはいるけれど

この言葉の連なりに

私はひとの悲しみを感じるのだ ....
上海から帰国すると

仕事仲間たちと須磨の別宅に向かった

ビジネスになりそうなので

今から徹夜でパワポをつくるのだ

このプロジェクトのスポンサーは

明日しか時間が取れないの ....
黄いろい光と影

田んぼ

新幹線でぶっ飛ばす

田んぼと田んぼの細道を

静かにまっすぐ銀の軽


その銀の軽が


ぼくに憑依してきた

軽の中では音楽が鳴っていた ....
異常気象というけれど

二十四節気はまだ狂っていないようだ

啓蟄にはたしかに土の匂いが漂いだすし

きのうは処暑で

あきらかに暑さが退散している

加害者づらしてエコを論ずるよ ....
なにか物足りない
一生懸命な女が好きだ

そとに出さなければ
かくし通せるせつない気持ち

でもこれは仕事だから
公共性のないことは言えない
通せない


悲しいとき
貫くべき ....
ひとの悲しみは

心と身体で感じて

はじめて分かるものだ

あたまで理解しても

思えているかは分からない

ひとの悲しみを聞いても

いいことを言わないようにしている

 ....
田んぼの道ぬけて

山ひとつ越えて市街地に帰った

藍いろの街のひかり

遠くからだからかやさしい眺めだ


あのひかりの中でぼくは

ハードルを下げたまま生きているひとを

 ....
だきしめる

骨ごとだきしめる

フルパワーが続くまで

たましいがふれあっている

鈴のねがきこえる

宇宙からきこえている

じかんのまえで

ぼくらは迷える子羊だ
 ....
高台から海を眺めていると
海がとまっているように見えた

青い革の精緻な模様が
いっさいの動きをとめている

夏光のちからが
今日はすこし遠くに感じられた
陽射しがほどけはじめている
 ....
戦争について考えることは

それは有益なことなのだろうか

平和についても

それは有益なことなのだろうか

幸福について考えることこそ

有益なことなのではないだろうか

戦 ....
手術からもどってきた母が

うわごとで寒い、寒いと言ったから

クーラーを切って窓をすこし開けていた

そとからはセミの声が入ってくる

甘い緑の匂い

夏の光が静かだった

肌が粘膜のように感じやす ....
宇宙は溌剌としていた
滴るような蝉の声が宇宙に降っていた

病院ですれちがう人々はどんな人も
それぞれの生や死をしのばせていた
ぼくはそれに無関心を装いながらエレベータを探していた

ぼ ....
正しいことってどんどんヨコ展開してゆくよね

でも

正しくないことってそこだけで止まってしまうよね

ぼくらはなんでこうも

自分を正当化しようとするのだろう

夕焼けまえの青い ....
夏嶋 真子さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
猫がなく- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-9
昔の女- 吉岡ペペ ...自由詩8+09-11-4
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
夕暮れのあしあと- 吉岡ペペ ...自由詩1809-10-18
夜道にあう音楽- 吉岡ペペ ...自由詩409-10-12
夜のキンモクセイ- 吉岡ペペ ...自由詩1609-10-11
孤独- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-8
秋の午前が青かった- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...509-10-4
予備校のテニスコート- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-30
秋の雨はどこ- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-29
秋の宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1009-9-28
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-25
太陽の予告- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-21
孤独のカフェ- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-17
秋のリビドー- 吉岡ペペ ...自由詩1209-9-16
あなたの未来にぼくはなる- 吉岡ペペ ...自由詩309-9-16
人間性を売る- 吉岡ペペ ...散文(批評 ...309-9-13
ひとでしか癒されない- 吉岡ペペ ...自由詩1809-9-8
ハバネロ大王- 吉岡ペペ ...自由詩509-9-3
田舎道- 吉岡ペペ ...自由詩5*09-9-1
処暑- 吉岡ペペ ...自由詩709-8-25
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩609-8-25
流儀- 吉岡ペペ ...自由詩709-8-24
夜景の憂鬱- 吉岡ペペ ...自由詩809-8-22
えきをはしる- 吉岡ペペ ...自由詩909-8-19
夏の爆弾/秋の煙- 吉岡ペペ ...自由詩509-8-17
時間という海- 吉岡ペペ ...自由詩909-8-16
悲しみ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...509-8-12
溌剌とした宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1309-8-12
良心- 吉岡ペペ ...自由詩209-8-12

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