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なにもかもうそっぱちでもひりひりするひふ1ミリの世界がいとしい
プレパラートに君の死骸をとじこめて春のしずかな羽化をみている
透明なマグニチュードが浚う朝 ひとつの骨 ....
ぼくたちは春を起点に遠ざかる公転軌道を失った星
君という病を喪いかたかたと瘧(おこり)のように震える柱
便箋を一枚一枚丁寧に破ればただ ....
1という字のように立ち 一という字のように眠れ 孤独な無限
0なんて発見するからいつまでも君の不在が消えないままだ
ON/OFFのあいだに広がる宇宙にて親指は祈る メール、 ....
上皿の落ちぬ程度の揺れならば均等と呼ぶ 胸に天秤
満水の体育館で耳鳴りがしてからずっと水底に居る
液晶を両手で包む二十五時 言葉はなにを伝えるだろう
....
真冬にもアイスティーを頼める店 焼かれた石の事情を知ってる
十一時から十四時は禁煙です やさしいふりで傷つけ合って
プレートの絡めとれないパンチェッタ欲しいものだけ手に入らな ....
早朝に剃刀を買うコンビニで 剃髪用です 袋いいです
昼下がり主婦がミシンを踏む音は 人を撃ち抜く練習に似て
夕暮れが鼻血のような色してた 鉄のにおいが漂って、冬
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