みたこともない  
みなみのくににむかって
いっせいに とびたつ とり

ないかもしれない
あした にむかって
ゆめを 放つ

たどりつけるのかどうか
じつはわからない
ふゆのむこ ....
もうすぐ間氷期が終わる
と言ってももうすぐは
宇宙サイズの話だから
明日の事かもしれないし
百年後の事かもしれないし
なかなか終わらないかもしれない

まもなく氷河期がやって来る
 ....
会社をたたむと決心して以来
もののたたみ方に注意するようになった
これまで自分でたたまなかった布団を
たたんでみたりするようになった
いつもはそこら辺に放り投げている
パンツや靴下もたた ....
百円で買った文庫本

アメリカのとある古い短編小説

マウンテンパーカーの前ポケに

ちょうどだからと出かけるときに文庫本

雨がぱらぱら

結局ざぁざぁ

一日降って傘をさし ....
貧しい公園の貧しいベンチで
貧しい僕らが座っていて
コーヒーをひと缶
分け合って飲んで
だけど、愛だけはあるから
寂しくはないよ

お金が入ったら
二人で公営の団地に住もう
そこには ....
張り裂けそうな胸を抱えたままで
整然とした街を歩いていく
君を失ったからではなく
単に空っぽな未来を想って
痛むこの胸がつらくて
知らないうちに奥歯を噛みしめている

若者たちが集まって ....
死が
眠りのようだったら良い

いつもの眠りのように
目を瞑り
深い夢の中へ行く

それはとても深くて
なかなか目が覚めることはない

そうして意識だけが残り
肉体は土へ還る
 ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
過ぎてゆく時間に
恨みさえ覚えて
「焦らないで」
君の言葉に耳も貸さずに
駅のプラットホームから
飛び降りるチャンスを伺っていた

こんな夜空が
あったんだ
月の出る
星の夜が
 ....
 オタマジャクシが
 ぼくのまぶたの裏側に棲みついてしまった
 けれど、だれからもみえない
 ぼくにも
 影の輪郭しかみえないが
 たしかに棲みついて動きまわっている

   ....
あの日、あなたは逝ってしまったと
聞いた
ぼくはドーン・グロウの朝焼けを
小さな宝石にして
ポケットにしまった

憎しみは残り続けるかもしれない
しかし、憎しみとはなんと
陳腐 ....
星がすきなのに
星座にはまるで 興味がない
プラネタリウムの傾斜の座席は
私を 私自身の夢の星へといざなう

隣のあなたは
きっとまた笑うのでしょう

線で結ばれた
星座たちはどれも ....
どこかへ詩を読みに行ってつまらなかった。なんて当たり前すぎることで、そういうのをいちいちクサすのはもうやめにしよう。っと20歳のときぐらいにおもった。残念な詩に遭遇するなんてことは、もう、夏があついぐ ....  淡雪は炎のように降りつもりきみの素肌の灼熱を知る



 凍蝶の滑り落ちゆく黒髪にかかる吐息は結晶化して



 性愛の天を凌いで伸びる蔓 凌霄花は空にまみれ ....
本当のかなしみを知るひとは
かなしみのあり様をあれこれと邪推せず
涙で濡れた手のひらにあたたかな眼差しを重ねてくれる



本当のかなしみを知るひとは
ひとの過ちをあれこれと論ったりせず ....
約束の場所を忘れてしまったのだと
忘却をたぐりよせる日々が続いている
わたしも、あなたも、
同じとはいえない、似通った部分を共有しているだけで
帰省本能さえも持ち合わせていなくて
ひとつの寄 ....
ページをめくって下さい
わたしとあなたで書いた記憶片
その中の詩篇の一行にわたしはうずくまり
うなだれた孤独と対峙をする
生きることは広がることであると知っていて
あなたはこころの深部に釘を ....
僕の目を睨みつけてる
君の瞳を見詰めてると
愛がとても重くて
床に落ちたような気がした

君の瞳からあふれ出る
たくさんの涙を見てると
愛がとても脆くて
崩れ落ちたような気がした

 ....
 
 
こどもの服が
床に落ちている

拾うとわたしは
着たくなっている

こんなに小さな服に
おさまっていた
わたしが
 
 
さみしい人は敏感だ
さみしい人は
さみしいということに一生懸命

あまりに一生懸命にさみしがるから
周りにいる人は触れられなくなってしまう

さみしがる人が
さみしいということにひたむ ....
足手まといなら、そう言ってくれてかまわない

貴方の自虐的なジョークを
笑ってもいいのか分からない

社会勉強を鋭角から睨み付けた1ヶ月前から
次から気をつけます、を連呼している
泥濘を ....

からだじゅうの隙間という隙間に
硝子の欠片を
ぎりぎりと押し込まれているような気がして
目が覚めた
いつの季節でも
朝の光は鋭く皮膚を切り裂いてくる
光が当たって切れてしまったところ ....
眠れずに
    話し続けて窓から見えた白い月
集合場所は明かされぬ森の中
    獣達は眠らない
獣のような人間も眠らない
    人間もまた獣のように目を光らせる

夜にメスを入れる ....
今日
ぼくの戸籍がなくなっていた
市役所に行くと
あなたの戸籍はありませんと
職員が冷たく言い放った
困ったことになった
これでは
引越しも出来ないし
免許も取れない
そもそ ....
 
 
世界の果てに
ベッドがひとつ
ぽつんとある
父が横になっている
わがままばかり言って困る、と
母から連絡を受けた僕が
その隣に立って
父を怒鳴りつけている

親に向かって ....
薄暗い放課後の理科実験室で
やさしさの裏側を顕微鏡で覗いている
数名の男子が抱く女子への幻想があるかもしれなくて
もしくはどこか悲観的に
いくばくもない生命のおわりが映るような気もして
 ....
わたしって
どこまで贅沢なのか
生きてゆく理由も、死んでゆく理由も
どちらも欲しがって
どちらも見失いそうだ

三角屋根の向こう側には、空
その向こう側に潜んでいるようなあたたかい嘘
 ....
 
 
もっと簡単にあなたを愛したい
複雑な手続きなど経ることなく
もっと簡単に
もっと簡略に

僕は僕の皮膚を越えて
外に出て行くことはできない
僕から出て行くのは言葉
それは様 ....
批評祭前後で、自分と似た詩の読み方をしている人がどうやらいるらしいということを知れたというのは、結構大きな収穫だったと思う。時々新着作品のタイトルにマウスを滑らせて、最初数行を見ては「はあ」と感じるこ .... もう壊れてしまったから
捨ててしまうのですか?
ぼくの紡いだ時間の縦糸が
ぷっつりと切れてしまいました

重たい
川に入ると
そのままでは浮かんでこれない

壊れ物だけが集まる遊園 ....
百瀬朝子さんのおすすめリスト(197)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
球根- Lucy自由詩22*18-11-11
もうすぐ_まもなく- nonya自由詩25*12-10-27
会社をたたむ- 壮佑自由詩39*12-4-23
雨に濡れた文庫本- 灰泥軽茶自由詩20*12-4-12
不滅- 真山義一 ...自由詩2511-6-4
暴動、そしてヒグマの影- 真山義一 ...自由詩2811-5-10
ゆめ- 小原あき自由詩7*11-4-15
透明な絵本- かんな自由詩33*11-3-16
君に贈る占星術- 真山義一 ...自由詩2110-9-26
ふあんな街は犀の背中にのっている- 石川敬大自由詩1610-9-11
朝焼けの葬送- 真山義一 ...自由詩2710-8-21
ほしのせかい- 朧月自由詩210-8-11
おまえのお気に入りをおれによこせ- 露崎散文(批評 ...2310-8-4
雪月花_- 夏嶋 真 ...短歌29+*10-7-27
本当のかなしみを知るひと- 恋月 ぴ ...自由詩42+*10-7-26
夏空の下で夢をみる- かんな自由詩7*10-7-4
休息- かんな自由詩3*10-6-30
拾い上げよう- A-29自由詩4*10-6-10
- 小川 葉自由詩5*10-6-10
さみしさの種- 朧月自由詩610-6-9
大根役者のロックンロール- 中原 那 ...自由詩610-6-8
モーニング・モーニング- 吉田ぐん ...自由詩1010-5-17
知覚する嬰児- within自由詩13*10-5-11
なくなった- 寒雪自由詩410-5-2
世界の果て- たもつ自由詩23+*10-4-30
やさしさの裏側- かんな自由詩21*10-4-23
いつもいつも- かんな自由詩5*10-3-7
もっと簡単に愛を- たもつ自由詩2110-2-3
批評祭後雑感——現フォはこれから- KETIPA散文(批評 ...6*10-1-21
コワレモノの涙- within自由詩20*10-1-8

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