すべてのおすすめ
Ｉ がない一日でした
アイがない一日でした
自分が留守な一日でした
ただ流されていくばかりでした
土左衛門なのでした

いくつもの橋の下をくぐり
今更ながら橋の憂鬱を知り
壊れたが　.... 伝えたくて
伝え切れないもの

捨てたくて
捨て切れないもの

慌てふためいて
掴み損ねたもの

握り締め過ぎて
壊してしまったもの

煩わしいものたちを
もう一度抱き寄　.... 井の中の蛙を掌にのせて
珍しそうに眺めながら
「大丈夫だよ」と彼女は
うわのそらでつぶやいた

程好いぬくもりにとろけて
居眠りしていた蛙は
「大丈夫だよ」という言葉を
うっかり「好き　.... 僕は右に少し傾いている
君は左に少し傾いている

まったく逆に傾いているのに
傾き具合はほとんど同じだから
二人が向い合せになると
正確に見つめ合ってしまうけれど

僕は君の傾き方　.... しめやかな午前 ／

温まらないエンジン
背負い込んで
缶コーヒー中毒者の
重い足取り

煮え切らないナビ
ぶら下げて
揮発しそうな生活者の
白い排気ガス

走れ
せめて　.... おぼろ月夜に
醤油をかけて
チュルルと
流し込んでも
うしろめたい後味が
背筋を駆けるだけだからって

桜の散り際を
ゼリーで固めて
トゥルルと
頬張っても
安っぽい哀しみが　.... デージー （無邪気）


他愛ない君の言葉がそよいで

僕の唇の端に小さな花を咲かせた

飾り気のない君の笑顔がとろけて

僕の胸の奥の陽だまりになった





　.... なのはな （快活）


山裾に噴き出したいくつもの黄色い掌が

緩やかな風にくすぐられて歓声をあげた

思わず駆け出しそうになる鼓動の先で

君の後ろ姿が弾みながら春になった　.... 一昨日の朝食で
僕の耳に
ピーナツバターを
こびりつかせたまま
サニーレタスと一緒に
皿の隅っこに追いやったのは
誰だ

昨日の朝食で
僕の耳を
ホットミルクに
浸しこんだま　.... ウメ （忠実）


天神様の細道で大事な人を

繋ぎ止めようとしただけなのに

どうしていつまでも付き纏うのか

やたらと匂い過ぎる言葉達よ




スイセン （　.... 震える指先を
ポケットに滑り込ませたら
捨て損ねたレシートが
指の間で微かに笑った

不確かな足取りで
迷子のふりをしながら
逃げ損ねた枯葉を
靴の踵で踏みにじった

丸めた背　.... 君
テーブルの上に
飲みかけのアールグレー
やりかけのジグソーパズル

僕
ソファーの上で
読みかけのミステリィ
書きかけのソネット

空
静かに晴れて
開けっぱなしの窓
　.... うろこ雲の尻尾につかまって
東の空へ流れ去った君は
雨雲に紛れ込んで
細やかな涙を降らせた

柔らかな時の掌に撫でられて
色鮮やかに頬を染めた君は
頼りない指先に手折られて
夕餉の　....
BOOKENDさんのnonyaさんおすすめリスト（13）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
愛がない一日- nonya自由詩14*09-9-25
もうひとつの理由- nonya自由詩18*09-9-21
井の中の蛙_未練を知る- nonya自由詩16*09-7-26
傾いた二人- nonya自由詩14*09-4-23
ＡＭ_/_ＰＭ- nonya自由詩17*09-3-28
春景色- nonya自由詩11*09-3-20
花言葉四行詩_＜１２＞- nonya自由詩9*09-3-15
花言葉四行詩_＜１１＞- nonya自由詩7*09-3-14
王様の耳はパンの耳- nonya自由詩16*09-2-26
花言葉四行詩_＜３＞- nonya自由詩9*08-12-4
西高東低- nonya自由詩11*08-11-20
君と僕と空と午後- nonya自由詩6*08-11-5
秋- nonya自由詩14*08-9-30
Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する