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老人が籾殻を焼いている
見えそうで見えない光のような匂いだ
空は青く、少しあどけない
わたしという言葉はもう
ここには似合わない
赤茶けた四角い煉 ....
寒い日は
煙草を一本吸うことも
悲しみに沈むことも
完璧すぎるほど完璧なのです
だから、なるべく
傷を負わないように
躓いたりしないように
....
恋に落ちる
わたしが落ちる
瞳が
胸が
たましいが落ちる
小石のように
みずうみに落ちる
透きとおっている
水草もゆれる
....
きみは一篇の詩
ただひとつ
この星にうまれた
かけがえのない一篇の詩
時間は目眩めくリズム
若さに弾み
老いて穏やかな
飽きることのな ....
喋ると
ひとつ減ってしまう
幸せなものは謙虚に黙っている
空の青さも
木々の深みも
動かすと
その分だけこぼれてゆく
私のなかの蝉は
....