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ひさかたぶりに日を浴びた
しわがれた藁半紙の香り
言葉が輪郭を失いそうだ
雨音が遠くに延びる
鏡を見ていると危うくなる
手のひらで骨格に触れてみる
わたしはこの形状で
外縁で保たれて ....
いいことも
わるいことも
関係なしに
うつくしい
ため息さえも
いとおしく
白くかがやく
冬の青空
もうすぐ寝ます
このまま永遠の眠りにつけたらいいな
でも次の日もし晴れていたりなんかしたら
この時期の優しい朝日とひんやりした風に幸せを感じます
生きていて良かったと思います
....
人生に放火して黒焦げになった
うつろな影をひっつけてずるずる歩く
酸いも甘いもあいまいだ
夢も希望もあいまいだ
焦げた歴史がべりべりと剥がれ落ち
心の暗黒だけが確固として ....
かみさま
ねえかみさま
こちらへいらして
お食事ご一緒しませんか
あなたの哀しみと
ぼくの哀しみ
夏に焼かれた街を労わる雨音
一粒一粒、世界に触れ、砕け
私の胸を静けさに連れていく
夜、ひとり聞き入るこの音に
なにもかも許された気がする