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ぶどうはブドウとよばれてから
葡萄になったのでしょうか
私が生まれてきたとき
やさしくよばれた名のように

もう一度、問うてもいいですか
せみはセミとよばれてから
蝉になったのでしょうか ....
そらを切り取る限界線
雲のはじまりとおわり
みえていることだけが
ほんとうのように
ほんとうのような青空

バックライトで透過され
綺麗なレースがひかれ
いくつもの鍵で守られ
夜に自 ....
頬を強く叩くために
雨は雪になったのです
賀露港にたたずむ
漁船のランプを揺らして
海を越えて雪が来ます

  耳をふさぎ目を閉じると
  遮蔽しきれないものが
  肌の上でぴりぴりと ....
今夜の雨は悲劇に酔っている
私だけは違うといいながら
誰もが同じように濡れている
無邪気すぎるから
傷付けられたことさえ忘れて
私だけの痛みが欲しいと
傘を風にあずける

  焚き ....
   波の音が誰かの悪口に聞こえるなら
   わたしはもうダメだろうね
   そのむこうにあるうねりを聞かなければ
   わたしはもうダメだろうね

河口の土手でススキが揺れているのを見ると ....
さかなの星空はいつも
境界線でゆらめくのです
星空を落ち葉がよこぎり
岸辺のすすきも
月明かりに
にじみながら手を振って

失ってしまったときに
ひとはさかなになる
月だってゆら ....
(暗い、くらいと
 ペットボトルを噛みつぶす響き)

クリック感の強い部分を
組み合わせて伝えようとする
瞬く、赤い
待機電灯の暗がりで
水槽のような
窓に浮かび上がるのは
存在 ....
町田はタマネギだ
幼稚園の年少組だった私は
引っ越す前日になって
狭い庭の片隅に
茎を伸ばしはじめて食べ損ねた
タマネギを埋めたから

改札を抜けると
思い出の場所など
思い出せもし ....
いつでもそうだなと
思うときに熱くなる胸の芯を掘り出す
それはいつも白くて冷たい指で
見知らぬリングをはめている

掘り出されたものを
届ける先を知らないので結局
夜の繁華街
閉店 ....
K.SATOさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
決意- たりぽん ...自由詩9*09-2-7
ヨルノマドニ- たりぽん ...自由詩6+09-1-7
冬の航跡- たりぽん ...自由詩208-12-27
雨は名前をくれない- たりぽん ...自由詩12*08-12-16
遠く、さがしにいくと- たりぽん ...自由詩8*08-12-8
さかなのよる- たりぽん ...自由詩32*08-11-15
いらだつ祝日の、- たりぽん ...自由詩608-11-4
駅・町田- たりぽん ...自由詩6*08-10-31
月を縛る、朝が来ないように- たりぽん ...自由詩308-9-26

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