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私の髪は
とかく荒っぽすぎる
寝癖を通り越してはねまわる
渦巻く
からまる
もつれる
おまけに白髪が混じる
二十歳前からそうだったが
問題なのはこの白髪で
黒髪よりも荒っぽくひねくれ ....
それは菜種梅雨そぼふる夜のこと。
くすんだ身体を暖かなお湯にひたしていると、
窓から突然に侵入してきたきみが、
左手薬指から一人称代名詞をもぎとった。
ぼんやりした灰色のタイルに転がり落ち、
 ....
私は大地だなんて今更そんなこと歌いながら歩いてゆく
まひるの高速道路さすがにちょっと危険
でも引率する彼女の後ろにはぞろぞろと娘たちがついてくる
娘たちは美しかったり美しくなかったり
あるいは ....
何日か前の朝日新聞朝刊の広告に、『不食−人は食べなくても生きられる』というおっそろしいタイトルの本が載っていた。数年ほど前にも同様の話を朝日新聞のコラムで読んだ覚えがあり、あまり驚きはしなかった(私は .... うちの近所の橋の下に
ホームレスのおっちゃんが一人住んでいて
橋下さんと呼ばれている

橋下さんは五十代半ばくらいで
よく釣りをしている
釣れた魚は焼いて食うらしい
釣りをしていないとき ....
十八歳のころから
ひそかに考えてることがある
考えるだけで実行には移してないが
裏山の防空壕跡に入るたび思い出す

そこにはそれはそれはすごいヤブカの大群がいて
それからちょっとしたコウモ ....
こいつの針は
いかにも太すぎる。
刺したらバレバレだってのに
気づかれてないと思ってる。

すでにかなり痒いのだけど
私は片手にキンカン持って
知らないふりしてあげてみる。
腹の赤味が ....
ぶちあたる。
とにかくぶちあたる。
光ってはいるけれど
安っぽい弾丸。

蛍光灯の傘にぶつかる。
窓にぶつかる。
壁にぶつかる。
いちいち音を立てる。

緑金色の背中は
あれでな ....
不老産兄弟さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(38)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私の髪は…- 佐々宝砂自由詩404-11-21
黄金探偵- 佐々宝砂自由詩104-11-16
娘たちのパン- 佐々宝砂自由詩504-11-12
それこそ_どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...204-11-8
橋下さん- 佐々宝砂自由詩7*04-10-6
ヤブカ(百蟲譜37)- 佐々宝砂自由詩604-8-6
ハマダラカ(百蟲譜35)- 佐々宝砂自由詩4*04-8-6
カナブン(百蟲譜33)- 佐々宝砂自由詩7*04-8-5

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