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√の中味の空白に
一匹の白い馬がうつむいて
草を食んでいる
( 見えるでしょうか
君が額に右手をかざした
窓の外
潮騒の浜辺に佇み
幾本かの草々を食む
あの ....
かたむいた町で
雨が上がった
置いたままにした眼鏡は
片方曇っている
路地は揺れている
西日が真っすぐ射して
どの鳥も
からすに見える
門柱には
チョークで落書きがしてある
....
針のような棘がある
その棘を全て抜いてやると
水気を失って干からびた葡萄に似ている
俺はそれを食べる
種も一緒に噛み砕く
そして唾液と共に吐き出す
愛は緑色をしている
それは俺にとって
....
ふたりの車いすが
つながって
なめらかに
坂を下って行った
一.
感度のよい
センサーライトが
いきばのないくらいに
点る
道は足に
ぶら下がったままで
二.
ひまし油
(メルセデス・ベンツのブレーキホース ....
泣いていいのよ
とお歌が言うから
泣きました
ら
母はお止しとお尻を
パチン
とぶちました
泣きたかったけど
母の手が痛かったので
私は
自分の部屋へ駆け込む間もなく
口元を
....
生きる力をそぎ落として食べてしまおうとするようなものに対して
ぼくらはどうやって向き合って生きていくのだろうか
抗う力は
意識から奪い取られ
場から奪い取られ
ニヒルなヒツジ ....
ぜんぜんたいしたことじゃないよ
君に好きな人ができたことなんて
ぜんぜんたいしたことじゃないよ
私の失恋がけっていしたことなんて
ぜんぜんたいしたことじゃないよ
愛しい人を見つめる君にとって ....
音へと変わる木の影の道
風がそのまま過ぎ去る道
やわらかく目をふせ
空あおぐ道
遠さと遠さの間は濡れて
縦の緑は震えている
北の星と朝焼けは消え
光はかすかにたどり ....
目を覚ませば夏だろうか
道路で目玉焼きを必死に焼く 夢を見た
ヒリヒリする
多分足の擦り傷だ まだ治ってない
俺がペタリと座り込んでいる道路には人も車も全く来ない
そこだけ静 ....
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