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 きみとぼくは
 泣きながら
 ダンスを踊り
 磁石の月に
 吸い寄せられる




 空の終わりに
 ぼくの汚れた靴と
 きみの破れた
 ドレスの裾が
 ....
このままどこかに行ってしまおうか

帰りの車中でそんなことを言っていた二人は
どこにも行けないことは知っていたけれど
その言葉だけで十分満足だった

今、僕らは三人になって車も一回 ....
そのひとが来ないことは
わかっていたけれど
約束からもう一年過ぎてることも
わかっていたけれど

盛大なアブラゼミの合唱の下
私は待っていた
夕暮れがきても
まだ蝉は鳴きやまず

 ....
田舎から出てきたばかり
まだ都会に慣れていない
デートの仕方も知らず
ま、若いからあっちのパワーだけは全開

お金も持ってないし
住んでるところも地味
ついでに見た目も地味
でもよく見 ....
台風が来ると
海に行くバカ、は、私の男。

台風バカ。

荒れ狂う波に
飲み込まれて死んじゃっても知らないよ。

波に流されてしかも
テレビのニュースでも流れちゃって
私以外の ....
カップめんにお湯を注ぐ
ふと見ると
テレビの前に
男がごろんと寝ているので
わたしも隣にごろんと転がってみる
意味なくいちゃいちゃする
あっちこっち触ってみる
3分間
「あなた」の中に

「わたし」がいるかどうかを

知りたくて 書かれる

たくさんの言葉

その中に

わたしは 含まれるだろうか

言葉の中に含まれる わたしは

いま  ....
夕焼けが終わって

静かな 一人の部屋

大きな巻貝のラジオに

ヘッドフォンをつないで

目をつむると

どんなうたが

聞こえるでしょうか
風鈴を木にくくり付け
鳴るのを待ちながら
昨日を振りかえる
TVをつっけぱなし
パジャマで
膝をかかえている


今日をみわたす
パンツがすこしくらいみえても
ひらひらのスカートが ....
悲しみに暮れる街並み

小さな水の粒子が彼女の頬をそっと濡らしていく

その涙は誰のため?

霧雨が街を

真っ白な彼女の喪服を濡らしていく

雨足が強くなる

その涙は誰のた ....
いつからだろう
寂しいと言えなくなった

そっと隠れて溜息をつき
全てを覆い隠してしまう
そんな技を
覚えたくなんかなかった

大丈夫よって笑顔
幸せだよって笑顔

これが仮面と ....
ふうわり 心地よい うたは
ふと めをつむり 眠くなり

つらぬくような つらい詩は
ぼろぼろ 泣けて 目が霞む

胸のあたり に くすくすと
笑える詩 には 逆らえない

 ....
「ほんとはね」
爆弾を仕掛けてるの

あなたの急所を
探り当てたよ

遠まわしに少しずつ
見えないように
わからないように
気づかれないように

ねえあなた燃えちゃうよ
燃えち ....
堕ちることの不安

昇ることの不安

どちらも抱えて 

心の内にしまいこむ

目に映るものだけに感じよう

消えそうな

茜の世界

今は

褪せそうで

まばた ....
真夜中を支配する

何者かが

竪琴を弾く

坊や

早く寝な

俺は坊やじゃないぜ

お嬢さん

早く夢の世界へ

俺はお嬢さんじゃないぜ

その竪琴の音色

 ....
おぎゃあ
 
 
 
 
一字一句間違わないように強要された私のからだに
それとなく触れるだけであなたは最前列から並べら
れた裸体ばかり順番に、顔だけは別にするようです
 ....
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