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 太陽から
 熟したとこだけ溶け出して
 夜に残った
 
 ぽったりとカスタードクリーム色の
 満月が
 今日はでていた

 あんまり見事だから
 僕はぼーっと見上げて立ち止まっ ....
その日から
大きな穴や小さな穴が
空からぽたぽた降ってくる

気をつけていた
時々空を眺めては

ふと気を抜いた瞬間
まんまと私ははまってしまった
受話器を置いた直後のことだった
 ....
 市立病院の待合室には
 老若男女、多くのひとが待っていて 
 呼ばれた名前と引き換えに
 番号札をいただけることになっている

 わたしの名前の代わりに
 渡された番号というデジタルデー ....
くうき
ふるわすのを
おそれて
のどもとで
とまる
この
かんしょく
わたしは
いつでも
うちゅうを
よべる

ブラックホールのない
あんぜんな
うちゅうを

 ....


はがき一葉
舞いこみ、大要、

「言語障害が発症しているようです。発作もなく、突然電話中に失言症になり、思う通り表現できなくなりました。脳血管障害なら軽い症状で、希望が持てますが、アル ....
何処か遠くの
坂を流れる
明後日の雨には
耳に馴染まぬ
ぴきぴきが
混じっています

夜の重みで
屋根は脆く
傘の骨刺さる喉が
ひどく不自由で

独りぼっちもまた
手の込んだ ....
  

土の匂いがしてくると
どこか懐かしい気持ちになり
ああ
もうすぐ落ちてくるんだろうな
と思いつつ
風邪をひきやすかったことも忘れ
濡れようか
どうしようか
結局
しっとり ....
新しい長靴に浮かれて
水溜りを探し
右足をそっと入れると
次の瞬間 目が回り
どこかに迷い込んでしまった



「噴水の広場」

あやまって
噴水の真下に立ってしまった
と 思 ....
日曜日の午後六時三十分
サザエでございます、で始まる「サザエさん」
に新しいキャラクターが登場した
裏のおじいさんの家に下宿することとなった
私立大学生のスベスベマンジュウガニ
これから、ど ....
@鬱五郎はライオンの虫歯を見つけた、と言う。


大きくあくびをする顎を覗き込んで、
鬱五郎はライオンの虫歯に話しかけようとした、けれど
眠たげにゴロゴロと喉を鳴らすそいつは、
生臭いあく ....
明日のことばかり考えてたら
今日のこと忘れてた
電話もごはんも催促も壁紙の張替えも
全部全部全部

食いつきのいいアマゾンの美魚
食いつきのいいメキシコの美魚
食いつきのいいアフリカの美 ....
★ ゼブラくん

   あなたのあだ名
   つけてあげたよゼブラくん

   よこしまゼブラくん
  
  
  
★ こむらがえり

   営業の小村クンが
   人知れ ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
あたまのなかが
いやなきもちでいっぱいになって
ねこんでいると
みぎのみみから
たねがころがりおちた
いやいやにわにうえて
いやいやみずをやると
いやなはながさいて
たねがひとつで ....
 曇天の風のない日
 窓の向こう
 歪んで映った一本の線は
 確かに電線で
 姿も見えないのに
 鳥の声が聞こえる
 洗面所の水道が止まらない
 蛇口のひ ....
風呂に入る前は 裸になる
これからきれいになる
通ってきて 
よこ
子供ん頃から隣が冷蔵庫で
ここで服を脱ぐけれど
父親にも
裸を見せられないほど
洋服を脱いできた

風呂のお湯な ....
何処まで行っても交わらない二人の放物線
雲はただ憂鬱に流れゆき
君の声が聞こえない

季節は留まることなく繰り返す その呼吸を
それでも{ルビ介意=かま}わない
空は嵐の日も青く在るから
 ....
氷点下十五度の空気を吸いながら
せかせかと歩き
空を見上げると雪がはらはらと
はらりはらりと
降るのは粉雪でもなく
結晶のままの形で成長し
黒い手袋のひらで
そっと受け止めると
そこに ....
冷蔵庫の中には青空が広がっていたので
君は買ってきたゼリーを冷凍庫に入れるしかない
冷凍庫は満杯でゼリーをしまうスペースをつくるために
君は肉の塊を取り出す
いつ買った肉なのかすっかり ....
押入れに顔をつっこんで
ぐるりと見回したら
天井の端っこに
小さな穴ぼこがあいていました

穴ぼこの向こうは
下から見る限りでは
ただ ただ 暗闇でしたので
なんだか怖くなったぼくは
 ....
別にロマンチックじゃなくて
ふつうでいいですから


ほら、それ
お箸じゃないですよ


ふつうでいいですから
いっしょにいるの嬉しいですから


そうやって
なんで ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
我々人類の起源については諸説あるが、我々がこの惑星トピアに本来存在する生物でなかったことは、人類にのみDNAが存在することや、トピアの生物群が持つコンドリミトアを人類だけが持たないことなどにより明白で .... 1

正直、高校を卒業した時の成績はよくなかった
偏差値にして40前後
空を飛ぶ試験にうかるには絶望的な数字だった

なにしろそのころ
空を飛ぶための試験を通過するには
偏差値にして6 ....
(1)

僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。



(2 ....
ふと右を見ると三塁手が君だったので
僕はすっかり安心した
うららかな春の日、デーゲームは淡々と続いている
スタンド、ベンチ、フィールド
いろいろなところからいろいろな声が飛び交っている
 ....
いじめられっこの兄妹が居ました
二人は青い目をしていました
とても奇麗な、青い目
とても目立って仕方の無い、青い目

いじめられ続けた六年生のある日
兄は同級生に刃向かいました
 ....
きみにとってぼくがそうであったように                   
ぼくらにひとつの指針が ....
クローバーさんの自由詩おすすめリスト(208)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
カスタードムーン- マッドビ ...自由詩804-6-3
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処方箋- たにがわ ...自由詩704-6-1
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戦っている- たもつ自由詩4504-5-11
いやなきもち- アンテ自由詩10*04-5-11
蛇口のひねり方を忘れた- カンチェ ...自由詩12*04-5-10
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要冷凍- たもつ自由詩14*04-5-7
押入れの穴ぼこ- 望月 ゆ ...自由詩10*04-5-7
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饒舌な三遊間- たもつ自由詩1604-3-10
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きみにとってぼくがそうであったように- よねたみ ...自由詩1204-1-23

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