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堕ちた孔雀が集まる場所で
ただひとりかがやくものは傷を得たもの
白く織られた光の羽の
かすかなほころびから見える花
光や音の波の向こうに
見えること 見えないことの向こうに ....
午後に消える鳥の声
冷えてゆく街の鉄の音
夜の波 海の嶺
黒い光のなかの
座することのない独つの星
風の名も
静けさの名も知らず
滅んだ国と
けだものの国の間をさ ....
雨の後ろを飛ぶ鳥が
光のかけらを浴びながら
虹を知らない心に向かう
青い光と白いふちどり
鏡の内の明るい声が
長く遠い夢のように
無数の羽の銀河のように
球く荒んだ光を抱く ....
支柱にくくりつけられたブランコが
凍りついた蜘蛛のように空を見ている
荒れた鴉の羽の朝
外灯に雪は群がり
連なる柱を傾けている
曇のなかの雫の陽
道を分ける蒸気の壁
ふた ....