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十一月の、乾きであるか、渇き、でもあるのか、赤く褪
色した掌が群れとなって、落ちて、いて、旋回する散歩
道、であった、十と{ルビ一月=ひとつき}の、時間の名、のなかで、吠え
る犬とすれ違う、犬と ....
スマートフォンをかざすことによって
私の乳頭からは液化天然ガスが噴出する
スマートフォンをかざすことによって
私の乳頭からは液化天然ガスが噴出する
専用のアプリを月額85円でダウンロードしたか ....
私はもうすっかり
おかしな人になって
それからずいぶんになる
何しろいろいろあったり
あるいはなかったりしたのだから
無理もない
夜中に煙草が切れた
もういまやこれだけで
おかしな人と ....
   水々の声をきいたことがある


   うめきに似た
   くるしげな
   声にならない
   声になるまえのだれかの


   花々の声をきいたことがある

 ....
Gが死んだのは寒風厳しい二月の末だと云う
ひらかれた掌からすべり落ちたグラスにこぼれるコーラの泡と
整列して空虚なペットボトル
黒い海鳴りがうまれた
坊主頭に、北からの光がきっとまぶしかったこ ....
{画像=110806230826.jpg}



ホームに止まった電車の窓越しに見える
同じく所在なく立つ隣人を想う
二本の平行した線路上に交わる事なく
二人は未来永劫交差することは無い ....
「私」という少年の、なめらかに刻まれた、とめどない夏の血流の跡に蒼がゆっくりと続いてゆく。

鳥たちが空にへばり付いているころには、いつかの母の乳房が錯乱して海ぼうけ。

景色から突出している ....
無能さが服を着て歩いたといわれて
歩いていたとして
いきなり
なぐられて
血がでても
ふつう

無能だから
たぶん
はらだたれた
たにんに
自分がいつか死んでしまうだろうと
団地のベンチで電話をかけたときから
あれで
あれだから

女の子から
こんにちわと声をかけられたので
かのじょになってくださいと
いう

かんせい ....
*
その声はとても高いところから来た
雲より発し、雨滴とともに地上へ降りてくる
その声にすこし遅れて雲が降りてくる
山肌を滑り降り、谷間を霧で充たす

立ちならぶ鉄塔が山肌を刺繍する
鉄 ....
流産して亡くなった、
弟の御霊(みたま)を
ひこうきぐもの
のこりかすに
重ねて、ないてみる
 
空は胎内
包み込んで
あの子のスカートの
ひるがえしたなかに
いつかの青春が
生 ....
茅ヶ崎の海を憶えていない
浜見平保育園も
それから後の二宮の
梅花保育園のことも
みんな憶えていない

母にきけばあの頃
ひとりで保育園をぬけ出し
街中をさまよっていた
こともあった ....
 


  ? 片口鰯、かく語りき


司会の片口鰯が
自分の頭をかじりながら
話をまとめようとするので
なかなかうまくいかなななないのだが

烏賊はいかんせん
自分の足をかじ ....
「別れませう」とペリカンは言った
「別れてほしいの」
ペリカンは左を向き、片目で私を凝視する
潤んだ黒目が、一瞬灰色に濁る
写真を撮ったのだ
下のくちばしの袋が震へる
袋の中は、たっぷりの ....
空が青いから
僕は屋根を焼く
焦げて崩れたその隙間から
青かった空を覗く
思うほど息苦しくもない午後
崩れた屋根は既に屋根ではなく
いつまでも煙を空へと飛ばし続ける

僕は灰空を見るの ....
例えば核の脅威におびえない
六カ国協議とか何かよくわかんない青空
コンセプトモンゴル
どこまでもどこまでもつづく広がるあお空のしたで
本当に全員が全員ほっぺを真っ赤にして
てをつなごう
外れたままの受話器で
それからの答えを待っていると
見知らぬ誰かと話が通じてしまう
こちらは、遥か国です
隣で寝ている父の横顔
最後の声はいつだったろう
僕から父へ真似てみせれば
こんな ....
「終わりなき日常」という言葉。ぼくが東京で学生をしていた
10年ほど前によく聞いた言葉。
ゆうべ見た映画の中で貧しさの中で生きるママさんが
生きてるってことが夢みたいなの
なにが現実かもうわか ....
{引用=〜スヌーピーの漫画に出てくる、黒髪の少女に〜 }


ルーシィ
わたしいま
あなたについて考えている

ルーシィ
わがままで
高慢ちきで
知ったかぶりで騒々しくて
野球だ ....
高村光太郎が
智恵子の首を彫ったのは
34歳の頃だという


写真では
苔生したような絨毯の上に
白い
智恵子の首が
ぼそり と
載っている


愛なのか
悲痛なのか
 ....
 夜が終わる音を
 聴いてみたくて
 ふとんから顔だけ出して
 ひっぱった毛布の端で
 口元の辺りが隠れている
 暗い水槽の中で
 向きを変える熱帯魚の尾ひれは
 水を斜めに ....
38億年分を10ヶ月の間で
駆けぬける赤ん坊は
腹の中 ある時期になると
両腕に生えている立派な羽根を
一本一本抜いてゆきます

その間に
両足はするすると伸びてゆき
指先に爪が生え
 ....
    The Short Happy Life of Steve Godd with his Ol' Lady

 彼の両目が平均の1.5倍は左右に離れていた原因は、主にコカイン中毒に由来し ....
低い雑音が
長い指で部屋を握る
振り落とされそうになりながら
いつかは終わる
いつかは終わると
言葉を噛みしめながら
揺れを震えを聴いている



誰の声にも触れ ....
飯沼ふるいさんの自由詩おすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
沈黙- 岡部淳太 ...自由詩213-3-1
革新- セガール ...自由詩213-1-19
おかしな人- 岡部淳太 ...自由詩912-5-14
音に棲む- 石川敬大自由詩14*12-5-2
- soft_machine自由詩712-3-25
隣に立つ異世界の住人へ_/_夏はやっぱり不思議話- beebee自由詩20*11-8-6
- ゆうさく自由詩411-7-25
オッフェンバック- a自由詩110-11-5
いつか死んでしまうだろうと思っていた- a自由詩210-8-7
- カワグチ ...自由詩609-1-24
青年日和- ゆうさく自由詩308-10-26
迷子(幼年篇)- 岡部淳太 ...自由詩9*07-10-4
片口鰯、かく語りき- Guy= ...自由詩7*07-7-25
「別れませう」とペリカンは言った- 三州生桑自由詩1107-7-18
カラスは空にいない- 自由詩12*07-4-1
コンセプト・モンゴル- 馬野ミキ自由詩1006-11-22
風鈴- 霜天自由詩406-8-7
終わりなき日常- 七尾きよ ...自由詩6*06-1-10
ルーシィ- 汐見ハル自由詩13*05-10-29
首を彫る- 銀太自由詩6*05-6-18
夜が終わる音を聴いてみたくて- カンチェ ...自由詩1205-1-7
風切羽- 石畑由紀 ...自由詩504-1-30
スティーヴ・ゴッドの短くも幸福な人生〜神業とかみさんの日々〜- クリ自由詩12*04-1-27
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