そとのあかるさは
風のように部屋を訪れる
異国の布の隙間からのエトランゼ
誘うように歌いながら

もう春のワルツでなく
初夏、その一歩だけ手前の
ひと時だけの静けさへの{ルビ招待状=いざ ....
物語を終えて、影ばかりが白く、うつし身より抜けて落ちる。うなだれ歩む私に踏まれ、足跡が明るく、目眩がする。

(あれは何時のこと、砂利の上に転がる私の首が波に洗われている。薄曇りの空には天女様がい ....
  あなたを思うと、
  わたしの心に幾つもの
  穏やかな図形が描かれる
  熱い珈琲をかきまぜながら
  窓の向うの樹をあなたは見ている
  たぶん、世界じゅうのすべてのものが
 ....
どうか許してほしい
私には言葉しか
あなたに贈るものがない

言葉は無力だから
あなたにふるさとを返してやれない
金色の楽器も見つけてやれない

ただ伝えることができるだけ
「おはよ ....
夕陽はきっと溶けるように
水平線に抱擁されて 海の底
人魚の里で明日を孕むのだと思う
そこでは どんな哲学をさかのぼっても
たどり着けないとわをしる風が
淡水の泉を可愛がっている
つぎつぎ ....
すべらかなもの、私から失せて久しく
侘しげにうずく夜ごと、骨に枯れた詩脈を
あらためるように流れる青、

浅い呼吸を徐々に沈めよう。泡のように
無色の生気が立ちのぼるよ。乾くおもてに
色と ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
生きることは単純なことの積み重ねなんだ
難しいことは何もないはずなのに躓く
躓くところから物語は始まるのかも知れない

ただ対処する方法がわからないだけ
たぶん物事に正解はないが解決するちか ....
 
あなたの息づかい

あなたの体温

ほんとはね、わたし、それだけで生きていけるの



 
肉体だけが失われた
魂だけになった人々のすむ世界は
遠くて
案外近い、のではないか

たとえば
風の吹いてくる方角に向かい立ち
乾いてゆく眼球の映す景色が
そのまばたきのたびに
一枚 ....
夢の尾はいつだって手からすべりはなれてゆく
そして明けて
朝、
つかみそこねた少し乾いたその手触りを思い出している
どんなにこごえても
血液は凍らないやさしい不思議だとか
たとえ凍ったとし ....
もう、疲れてしまった。
美しいものは、等しくコトバにできない、ことや、
瞼を瞑ることでしか、思い出せないと言うことを、
眠らない心が捉えてしまったのだ。

夕焼けすら 同じように見え ....
三本の矢の何本か折れている 両手で掴みとった羽根が、
灰になって消えていく。
白い大地に佇む夢で目が覚めた。

(もう、約束はしない)  ....
音楽雑誌の裏表紙で好きな音を探した。
新しい知識と歌詞で心は満たされた。
ヒットチャートにヒップホップ。
数十年の時を超えて帰ってくるらしい流行。

自分自身を水中に沈めるラジオごっ ....
風にさらわれる熱
36.7℃の体温さえも
種を蒔け
たくさんの葉や花や
実をつける種を

種を蒔け
君の愛した人に
君を忘れさせないように

種を蒔け
君の生きた証を
残す旅に出た時に

種を蒔け
いつか ....
たくさんのことを学んだり、難しいことを理解することは何のために必要なのか。高い能力や豊富な知識はこの世に何のために存在するのか。その理由は、はっきりしている。
それは、1人の百歩のために存在するので ....
目を凝らせば深い夜の底 貴方の皮膚を通して
内臓の間から
みえてくる
景色がある

物語のある景色が溢れ出す

その景色を
私は綺麗だと思う

貴方でさえきずいていない
太古の景色だったり
コタツの中 ....
「夕暮れ症候群」というものがある
認知症の老人などに見られる症状で
夕暮れ時になるとそわそわしはじめ
そこが自分の家であるにも関わらず
どこかへ帰ろうと外へ飛び出すのだという
ある時、そうし ....
一度止まってしまったはずのあなたの時間が
僕や多くの人の中で発光し続けている
美しい言葉を遺すということは
あなたがいつまでもあなたを証明し続けるということだ
そして僕とあなたの間 ....
  全開にすると全世界が流れだす蛇口を、今日もきみは10%ひねる これが、わたしにとっては、この世の中でいちばん美しくって、いちばんかなしい景色です。1962年11月27日岩波書店初版本「星の王子様」130ベージの景色に似ているけど、すこし違います。


 ....
きっと、君の、記憶、
キラキラ、消えちゃうから、記憶域。
死ぬのがこわい

すきがあれば

死ぬことばかり

考えてしまう

死ぬのがこわい


ロサンゼルスで刺されかけた

ハバロフスクで撃たれかけた

かけただけで死にはしな ....
僕の一番深いところにある
尽きることない泉から
喜びや悲しみや
くすぐったい気持ちなんかが
湧きだしてきてとまらない


ありとあらゆる才能の中で
生きて死ぬのが一番の才能
そう言っ ....
雨上がり花に呼ばれて手に入れた魚眼レンズの玩具のカメラ 騒いでいる心は、
言葉にさえできなくて。

喚いている言葉は、
心にもないことすら声にした。
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
a_yaさんのおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひかりの風- もっぷ自由詩717-5-4
よをまたぐ。- 青木怜二自由詩417-2-4
穏やかな図形- 草野春心自由詩8*16-12-3
ことばあそび- やまうち ...自由詩5*16-11-7
みどりごの海- もっぷ自由詩1216-11-7
なる- 青木怜二自由詩216-11-6
夏をみる人_- 白島真自由詩21*16-11-4
時間、ありますか- 梅昆布茶自由詩2115-12-22
ほんとはね- 殿上 童自由詩18*15-11-30
薄暮の街で- そらの珊 ...自由詩19*15-11-25
ノースバウンド- そらの珊 ...自由詩2015-10-31
喪失- 為平 澪自由詩20*15-10-16
三本の矢の何本か折れている- 北大路京 ...川柳815-10-7
東の夜- あおい満 ...自由詩615-10-4
夏歌を聴く- 藤沢自由詩214-12-23
思い出への転換点- はて自由詩114-12-23
種を蒔け- 瑞海自由詩13*14-12-19
パラサイ人の手紙- 七尾きよ ...自由詩214-12-17
目を凝らせば深い夜の底- 北大路京 ...自由詩214-12-16
貴方の景色- そよ風自由詩214-12-16
帰りたい- やまうち ...自由詩6*14-12-8
証明する人- 葉leaf自由詩414-12-2
(【神話の掌】)※一行詩- ハァモニ ...自由詩9*14-11-26
海と星 - 阿ト理恵自由詩17*14-11-20
記憶域- 秋助自由詩114-6-8
死ぬのがこわい- 吉岡ペペ ...自由詩313-12-20
深層水- 八布自由詩813-12-19
雨上がり花に呼ばれて手に入れた魚眼レンズの玩具のカメラ- 北大路京 ...短歌513-8-13
こころ- 秋助自由詩4*13-6-14
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3

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