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沼に沈み
泥を愛した
苦しく重いこころを
抱きしめたまま
窒息する森
痺れた月光
吐き出せない砂利のように
時の流れが喉に詰まる
翳りの中の黒い影
どこにもいけずにたゆたって
....
暇なので
バスを見ていた
空は青い絵の具の垂れるよう
たんぽぽ柄の車体が走る
砂利道に揺れて
犬と追いかけっこして
まるい太陽の下、
熱っぽくなったら停車する
そこは、つむじ風の過 ....
汗と若葉、土地の震え、生々しい野原
肢体を投げ出し翠緑に溶け合う
ねばりつく湿地、からまる草叢
瑞々しい野性の緊縛、ほのかな痛みの中で
焼ける空を肺に入れて
きらめく吐息、静かな放熱
....
あったかくて親密な壁との対話に
身体の内部が地震になるほど
たましいがふるえすぎて沈んでいたんだ
そろそろ何か、雌豹なムードを求めたくて
つっかけ履きで捨鉢気分で
買い出しっぽく突然外へ抜け ....