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分光器の憂鬱
天象儀の退屈
を あざやかにうちやぶる角度で
挑むようにひらり舞い込む
あやうい好奇心
極光のように繊細な予感を追いかけて
けれど焦れても
いちばん深い記号は
そ ....
けれども胸は 青く傾斜してゆく 怯える意識には
透明なふりをする思惟が 蔓草のようにからみつく
窓の外では 涙のように 果実の落下がとめどなく
そのさらに遠く 地平の丘の上では 二つの白い塔が
....
(チューリップが 咲いたよ)
君は少しずつ
透きとおって消えていった
虹色の血液をめぐらせる
心臓と血管だけは
しばらく其処に残っていたが
やがてそれらも
透きとおって消えてしまった ....