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うらぶれた仕事がえり
なんだか日も長く夜7時
微笑んでくれたのは
群青の空と
人工の光だった
否、色に名前をつけ
空をその名で形容したしゅんかん
空は人工そのものだったのだ
家路とはなんであろう
物 ....
だしぬいて
宇宙が空にせり出していた
影絵とは宇宙のこと
シンプルな微熱が続いてゆく
いつの日か宇宙の一隅で
孤独な嘘を吐き出している
だしぬいて
宇宙が空にせり出していた
愛しいとは悲しみの轍のよ ....
ぼんやりと浮腫んだ月が
夜空の底から覗いていた
見透かしたような月光が
書きかけの溜息を嘲っていた
出かけたっきり帰ってこない
セツナサを待ちあぐねていたら
黙りこくったキーボードを
飼い猫が悠々 ....
クサマヤヨイの絵が好きだ
とくにカボチャのが好きだ
死班のようにも
病んだ精神の血痕のようにも
見える
クサマヤヨイの水玉が
クサマヤヨイのドットが
カボチャのかたちをして居心地よく座っ ....
氷の粒で描かれた
白い真一文字は
いつかの憧れに
まっすぐ向けられた
誰かの眼差しに似ていた
すぐに解れてしまう
白い真一文字は
いつかの過ちに
未練たらしく絡みついた
誰かの言い訳に似ていた
....
白い天井を見つめている
黄金週間の夕暮れどき
一日のさいごの光を見つめている
壁にはパンプキンの絵画
胸にかぶさる世の戯れごと
天井のもう少しさきを見つめよう
少し向こうには
希望のふり ....
コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立って
たくさんの季節と人を
やり過ごしてきたオマエの
歌を聞いた者はいないはずだ
それでもオマエは
歌い続けているらしい
コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立っ ....
すこしグレーの染みた水色の空をバックに
街道の広い駐車場でのぼりがはためいている
風をコピーして光と影の紋様を見せてくれている
政治経済や環境や人心などの問題を
空やのぼりを見つめながら考えて ....
見慣れない電車を
何度も乗り継いで
見知らぬ人達に
何度も道を尋ねて
見惚れた造花で
何度も指を切って
見損なった夕焼けを
何度も何度も許して
やっと辿り着いた
近所のコンビニで
アイスクリ ....
自然っていいことなんだろうか
歩きにくかったり臭かったりそれも自然だ
香水なんかほとんど人工的なものだ
ぼくらにとって自然をやさしくすることが
それはどうだったんだろうか
自然災害や環境破壊も
中心に ....
なにかを変えてゆくとき
そのなにかは終わり
そして変化したなにかが始まる
そのあわいには混乱や苦悩がある
きょうがそのようだ
向田邦子が通った喫茶店で
こってりと苦い珈琲を二杯のんだ
六十を過ぎた四 ....
はっきりとした目的もないと
矢印が他人事のように見えてくることがある
この矢印はじぶんにとっての矢印なのか
ぼくはどこへゆこうとしているのか
矢印はなにも知らないだろう
そんなことぼくが決め ....
機械的に家路を歩いてた
なんにも考えずに
帰巣本能でもあるまいし
歩道橋の向こうに
私を照らす光源があった
セピア色した夜に
私は突撃したのだけれど
それは本能でなく
機械的にした訳で ....
蕾はからだの陰毛だった
植物なのに欲情していた
ど真ん中に咲いた花びら
きみが探していた絵本を
いつもぼくも探していた
きみは町の図書館で
その絵本を見つけた
明日からなにを
ぼくは ....
あてどなく
そうあてどなく
ぼくはきみに聞いた町を通りを
喫茶を探すように歩いた
東京の商店街の
あの密着感がにがてだ
ぼくはよそものだと
目がおもくなる胸がくらくなる
足が空を蹴る
あてどなく
....
耳鳴りだ
またあの耳鳴りだ
またあの耳鳴りが
ぼくの精神に風を吹かせていた
目のまえのものが無数の風になる
どこへか向かってひゅるひゅると
無数の風が立ちのぼっている
ぼくはそれを虚無の風と呼んでいる ....
日常はつづいてゆく
どれだけ愛しあっても
どれだけ傷つけあっても
そこに生産性をなにもさがせなくても
日常とはなんなのだろう
それは幸せに繋がっているのだろうか
倫理からはずれていたとしても
社会制度 ....
小学生のころ正義帳なるものをつくった
表紙には宇宙に浮かんだ地球の絵を描いた
その絵のうえの余白に、せいぎちょう、と記した
1ページめにはまず、せいぎのるーる、五箇条を書いた
あの頃といまも考 ....
きのうの自己嫌悪が仕事をしていても
刹那刹那に貼りついていて
ひとにいつもより優しくなれていたんだ
九州一日目の夜ひとにはぐれて屋台でのんでます
きのうの自己嫌悪を受け容れるには
ホテルちかくの名 ....
目で探りながら
手で解ったふりをする
口で汚しておいて
肩で諦め切れない
そんな浅はかで気紛れな
自分の中の振り子を
ひとときだけ止めて
佇んでみたけれど
森の深い呼吸が
耳の後ろをくすぐるから ....
絨毯に虹ができていた
ガラスのテーブルのせいだろう
この世はひかりで出来ている
否、この世はひかりで見えている
否、この世はひかりのようなもので出来ている
テーブルはガラスで出来ている
虹 ....
そんなに
尖ったヤツで
横腹を突っつかれたら
陽気な中身が漏れちゃうじゃないか
暖色の粒子を頭から浴びて
みっともない笑顔になっても
知らないよ
市の幼稚園、小学校、中学校のこどもたちの絵が集められて
市の美術館に息子たちの絵も飾られている
息子たちにせかされて美術館に出掛けた
じぶんの成果を恥ずかしげもなくひとに披露したくな ....
春に近い
夏に通うころ
なまめく
てらりと
ひかる東京
銭湯をさがして
フーガで
はしる細い直線
民家
町工場
小学校
線路
なまめく
人工のひかり
人工のひかりばかりだ
....
どこへかと向かっている
未来も生産性もない場所へ
こころやたましいを向かわせながら
家へと向かっている
社会制度とは効率と確率を追ったものだ
そこへと向かっているのだ
生殖器ではとどめを ....
花を買う悲しみ
ガーデンハウスにたち寄ると
いつも悲しみにおそわれるのだ
花、
ひとつの記号だ
花を渡す、花を育てる、
花を貰う、花を頼まれる、
花を買う、
ぼくらが花を行為とするとき ....
そとは雨降り
東京での一日目の仕事が終わった
家賃の高そうな高層ビルの一階で
友人の迎えをぽつねんと待っている
6時にもなっていないのに
新大阪駅は会社員でごったがえしていた
ひとごみの ....
夕暮れに迷いこむ
迷いこんだつもりもないのに
迷いこんでいる
青灰いろに
おかされてゆくまえの薄暮
じぶんが何処へゆこうとしているのか
一瞬、いや、しばらく分からなくなる
それはまるで ....
どこへか向かう階段を
幻視して
それはなにかの行進のように見えたのです
じぶんの本心を見失ってしまいました
一生お話ししたかったけれど
言葉にできないことが多すぎて
お話しできなくなりま ....
星はもう
宇宙にはないのかも知れない
永遠なんてないのだ
ぼくらは永遠を幻視したかった
駐車場の車たちが
このような配列でならぶことは
もう二度とないだろう
こんなことにも
ぼくらは ....
kauzakさんの携帯写真+詩おすすめリスト
(66)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
群青の回廊
-
吉岡ペペ ...
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6
10-5-28
だしぬいて
-
吉岡ペペ ...
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2
10-5-27
スランプ
-
nonya
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7*
10-5-26
クサマヤヨイの絵
-
吉岡ペペ ...
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5
10-5-25
飛行機雲
-
nonya
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9*
10-5-11
天井のもう少しさきを
-
吉岡ペペ ...
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10
10-5-4
歌う男
-
nonya
携帯写真+ ...
7*
10-5-2
本日は晴天なり
-
吉岡ペペ ...
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16+
10-4-25
ただいま
-
nonya
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15+*
10-4-25
こんなところにぼくらはいる
-
吉岡ペペ ...
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7
10-4-24
混乱や苦悩のあわい
-
吉岡ペペ ...
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8
10-4-23
矢印
-
吉岡ペペ ...
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8
10-4-22
セピア色の夜
-
吉岡ペペ ...
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9
10-4-19
絵本なき世界
-
吉岡ペペ ...
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3
10-4-19
空を抜ける
-
吉岡ペペ ...
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6
10-4-18
虚無の風
-
吉岡ペペ ...
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11
10-4-17
夜の流れ
-
吉岡ペペ ...
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5
10-4-15
せいぎのるーる
-
吉岡ペペ ...
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24+*
10-4-14
博多にて
-
吉岡ペペ ...
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6
10-4-13
佇む
-
nonya
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7*
10-4-5
虹
-
吉岡ペペ ...
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9
10-4-4
空
-
nonya
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6*
10-3-16
不意に
-
吉岡ペペ ...
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10*
10-2-28
なまめく
-
吉岡ペペ ...
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8
10-2-25
夕方を車で走るということ
-
吉岡ペペ ...
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7*
10-2-23
花を買う悲しみ
-
吉岡ペペ ...
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7
10-2-20
月の待ちびと
-
吉岡ペペ ...
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3
10-2-15
街の風景
-
吉岡ペペ ...
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12
10-1-27
葬送
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吉岡ペペ ...
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2
10-1-14
永遠の星座
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吉岡ペペ ...
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1
10-1-7
1
2
3