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小さな顕微鏡を買って、死んだ虫や死んだ葉、花びら、砂粒、髪や皮膚のカケラなんかを、どこまでも大きくして遊ぶ
覗き込んでいると、僕が世界だと思っているもの、それがひとつなどではないことがわかる
そし ....
石は喋るのが下手
本当は石じゃないから
石じゃないのだから
本当は喋れるし動けるはずだと考える
本当はなんなのか確かめるために
体を動かそうとして
うまく動けもしないことがわかる

長 ....
あとのことをあとで考える
寝室でハミングをする
パイのことを思い出していた
皮が厚くて温かいミートパイ
雨上がりの曇った空気は気持ちがいい
なにも考えないほうがいいのに考える
今までも震え ....
こんな時間に起きて水面を覗き込んでる
からっぽのコップに見えない水が見える
きみの水面にうつるのは
いつも何回か殺されたあとのぼく
ぼくもまたあなたを殺した
何度も
ぼくはきみの目
きみ ....
隕石が落ちてきて
ぶっ壊れた部屋の中
結んで開いて
狐を作って
その影と遊んでる
たぶん百年くらい
床を這う蟻を潰してる
だって象に巣食おうとするから
狐と蟻と象と
それに帽子の中に ....
器が落ちる

僕はそいつが割れるのを待っている

あなたは花に怯える、華奢できよらかな芯の、その脆さのために泣く
迫る、離れる
あなたは月に戸惑う、深々と白銀が刺ささるのに、心がくらんで目 ....
わかるよ、わかりたくない、わからない が
層になった
手垢まみれの反射、その向こうに
戸もなく
枠も取っ手も
砂に還った それが
雲間から射すところを見つけた
開いている
いつも ずっ ....
その秋、ユレは泣かなかった
毎日、悔しさに、哀しみに、怒りに、高揚に、ユレの心は動いた
夜だった
寝室に忍び込んだ、はやるユレにうながされ
私たちは
真っ暗なコスモス畑を走った
林の奥に
 ....
頭から夜をかぶる
花の枯れる匂いと音、種の割れる、うっとうしげな身じろぎ、あくび
のびては千切れる翅
近づいては崩れる影
もう食べてしまった
それからまた食べる
際限なく伸びる、縮む
音 ....
海面がてらてらと光る
冷たい色をたたえ
満月のすがたをうつす

車輪が砂を食べていく
一回転で七百十粒
車輪が砂をしいていく
後ろでもまた一回転
千四百二十粒

誰もいない
誰も ....
竜門勇気さんの凪目さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
七夕- 凪目自由詩122-7-7
無音- 凪目自由詩1*22-6-15
- 凪目自由詩222-5-31
逆さまの月- 凪目自由詩122-5-6
手遊び- 凪目自由詩3*22-4-28
- 凪目自由詩121-8-28
禁良区- 凪目自由詩221-8-24
- 凪目自由詩121-8-16
からさわぐ煙- 凪目自由詩621-8-15
胎動- 凪目自由詩609-4-1

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