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父さんと
楽天の試合を見にいった
けれども本当は
野球よりも球場を一周する
小さな汽車に乗りたかったから
父さんは入場券をポケットにしまって
試合が終わるまで
何度も何度も汽車に乗 ....
 
秋に夜が訪れて
炭酸水が流れこむと
暗い海の底
音もなく稲穂が揺れる

えら呼吸をはじめる
溺れないように
母が子守唄を歌う

目を覚ますまで
魚になる
泡をこらえて ....
 
野菜が野菜の味がしないし
なによりも
僕が僕の味がしないから
ごはんは船に乗った

旅に出るつもりではなく
綺麗な女の人に会うために
船は川でも海でもない
水があるところならどこ ....
 
見た記憶と
見たかもしれない記憶を
理解しあおうなんて思わないほど
ふたりで見つめ続けてしまう
ひとつの景色
 
耳をふさぐと
潮騒が聞こえる

その向こうから
誰かの悲しい
声が聞こえる

耳をふさいでいた
掌をあわせて
真実に触れてみる

変わらないことと
変わることは ....
おとうしゃん、おとうしゃん
三歳の息子が僕を呼ぶ

お父さん。

一瞬
低い声で
青年の眼差しを見た

もう彼の大人は
目覚めはじめてるのかもしれない

おとうしゃん、お ....
洞窟を見つけたら
そこで暮らそう
いつかきっと
世界のどこかで

仲間を捨てて
家族に出会えたなら
仕事柄ですから
柄でもないことは
背中に隠します

透明な
大きな翼を
持っています
ああ
そこの
ここからそこの
すみずみまで
感じている生命よ

あなたのそこの
感覚鋭く
ときには鈍い
生命よ

わたしは悲しい
青い鳥
空は命に溢れても
この地上の
 ....
calehaさんの小川 葉さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
僕らの休日- 小川 葉自由詩16*08-9-17
微炭酸- 小川 葉自由詩11*08-9-14
遡航- 小川 葉自由詩5*08-9-11
ひとつの景色- 小川 葉自由詩308-9-11
潮騒- 小川 葉自由詩3*08-3-31
おとうしゃん- 小川 葉自由詩5*08-3-21
家族- 小川 葉自由詩108-3-3
人柄- 小川 葉自由詩208-3-3
生命よ- 小川 葉自由詩307-12-11

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