すべてのおすすめ
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる
このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
....
眠りをすり抜けた昨日の喪失は
ぱらり、
白いお皿への林檎と一緒に
落下して
静止する
*
ぱらり、ぱら、ぱら、手の平から
白いお皿へと、剥いて ....
ただ絶望して
まっすぐ炬燵に落っこちた
寒い夜だ
時雨という
美しい名をした雨が
しとしと降っていた
人はこの名を愛すというが
温度はまるで刺すようで
指はきんきん
....
おもいでの形見
私にとってこれは
変わらないことのひとつ
ここには風は吹いてこないけれど
ほがらかなひだまりがぽうっとしている
いつまでも
微笑する宇宙のふちで。
私の子午線 ....
ぴかぴかひかってるなにか
あれは、ほし
まばたきをした
きみがいた
まばたきをした
きみがきえた
ぜつぼう/きぼう/ぜつぼう/きぼう
めをしろくろさせている
そして ....
君の爪を追い駈ける僕の瞳が乾いている。選んだカードで犬が吠え、西の空に嬰児を孕む満ち過ぎた月がじっとりと沈む。辰巳の空中から見た東京の亡霊がゆっくりと赤色の息を吸い、そして吐く。月桂樹の輪 ....
そうか、知らない町へ行くのか、もう少し僕に喋らせてよ。もうすぐ来る季節にどんな気分で臨もうか。競合する原風景の眺望、{ルビ世界=WORLD}の真っ只中で見透かされそうな暴走、ささやかな歌や ....
i.
カリフラワウアの花嫁たちが
ボーダーのフリルをはためかせている
周りで射精しているのは男たちばかり
ii.
歩いて三歩のコンビニで
強盗たちが揺らすのは
ひもの ....
二十九日の月の入りは針より細い影を爆ぜ、じっとりと赤く、まるでひとつの粘膜のように侘んでいた。地球照が薄仄かに冷めていく、そのひとつに漸く君をしる。海に還ろう、君の手を取って、僕はあの潮流 ....
真っ黒な世界がもうすぐ終わるとか考えていた数年前の祈る手の影、新しい洗脳、未来のシンパシー、軽い衝動で。風の強い国で君を見失い、あれだこれだと結論ばかりで手を汚さずに土を掘るやり方で満足していた。僕 ....
新しい雪の降り積もった
静かな屋根やねが
水平な朝に焼かれて
私の底辺をもちあげる
増幅する光の波が
うずくまる私の手をとり
青い影を洗う
そうして
裸にされてゆく、わたし
....
吸わない君が好き
それでもなぜか
時が来れば
あっさりと逝ってしまいそうな
私より先に
隣で眠る
その湯気の匂いに
似ている
肌の匂い
課税しつつ、且 ....
呼び声が
何処からか聞こえるような
そんな日に立ち止まると いつも
湿った空気を感じるのは
何故だろう
どうでもいいことさえ
何かの力を帯びていて
私は今日も
精 ....
水曜日の十字路で
はた迷惑な幻が前を横切る
覚えた顔もすぐに霞むが
並ぶ影の形は忘れずに
この世では
特別であり続けたい
胸の内は琥珀色が丁度いい
その人はそう言った ....
湿る度の、音
響いたあとの名残は、
何かしらのかたちで
沈んでいく
(奥底で
(深々と眠りつつ、
震える指先は
鼓膜をなぞりながら
(呼吸を、
ひらめいて ....
もう、
忘れてしまえないだろうわたしを置いて
片耳うさぎよ
にげなさい
どうして、
こんなにも寂しいというのに
深みにはまることを知ってきたのに
どうしても、 ....
くり返す波に
届かずじまいの手を思うとき
ようやくかぜを
聞いた気がした
この世にひとつの
具象のような
二本のあしで
すれ違えるものを
まちがえながら
ここにいる
....
肩を
すべり落ちてゆくものを
不可能なくらいに
拾い上げるから
忘れておけない
まなざしの青
つないで
必死につないで
自分の口から出た言葉が
たとえ終わりを決めるもので ....
ウィルソンチャックな丘の上
あいつをバラシに駆けつけよう
幼い二人が騒ぐ時
虹色螺子が弛みだす
揺れる野ばら
大地を疲弊しようとも
黄色が吹きつけ
笑いだす
aa、、生きていた
AA ....
プラットフォームの
割れた電光掲示板
傷ついた蛍のように
オレンジに
滲んで
ゼリー状の夜を滑りゆく
ゆるやかに
最終列車のネオン
行先不明の僕たちは
いつだって最後 ....
寒気が
どっさり
目覚まし時計を押しのけ
郵便受けには
号外の雪が
詰め込まれている
のだろう
起きぬけのトイレから
スニーカーをつっかけ
目を閉じて
つま先からゆっくり踏みし ....
シャーベットブルーのグッドモーニングサイクリング
期待混じりの小石飛ばして
12のままの感性隠して
潰れた空き缶わざと踏みつけ
抜けてく空気で甦らせた
なくしたノート
もらった消し ....
ライオンが
オーバーラップする朝
死の気配はまだない
歩いて行けば
夜にはサバンナで死ねる
それがいやなら海だ
海までなら
歩いて行けば
昨日の夜まで行ける
そこから沖 ....
海賊が泣いていた
アスファルトの水たまりを見て
海を思い出していたのだろう
海の歌を歌ってほしいと言うので
何曲か歌った
関係ない歌もいくつかあったけれど
気づかれることは ....
071231
こもりをせなかに従えて
少し大きな赤子がほざく
少し大きな旦那様
生意気盛りの旦那様
黄色い蜜柑を手に持って
緑の枝葉を引きちぎる
つごもり ....
一 踊る
螺旋状に回る時間の渦で
ときおり光り輝く瞬間
踊る鼓動が
今日を激しく興奮させる
あなたと
アゲハ蝶が絡み合う
異国に旅したその日付
落ち葉に乗った ....
わたし
ごくつぶしの耳鳴り芳一と
反転した橋の下
こうもりみたいな夜を過ごす
森の、もっと森の方
ただのニレだったという屍が
糸を引いて地面に伏せるまでの時 ....
晴れわたった
際限のない
ひろい空の青
小さな密室の心を
吸い込むようで
無関心な青
ほんとうの空は
無表情のなかで
とても暗く
中心がない
ブランコに乗って
遊ぶのが
嫌いだ ....
ふわりと風に持ち上げられて
風船はまた
地面に這いつくばる
いつの間にか
ずいぶん膨らんだ気がする
大きく息を吸って
ゴムの口に吹き込む
酸素と二酸化炭素の比率
だけが
中と ....
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