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夜空を歩いてたら
サンタクロースに会った

そのことを君におしえたくて
さがしたけれども
みつからない
君ははじめからこの世界に
いなかった気がしてくるのだから
不思議なものだ
 ....
 
僕らは
指定席とよばれる
ひとりずつ与えられた席にすわって
ときには時速三百キロメートルを超える
レースドライバーのように
ふと孤独の恐怖に気づいたかと思えば
またすぐに慣れてしまっ ....
 
こどもの頃
お正月とお盆になると
母の実家に行った
山々にかこまれた盆地に
田んぼが海のように湛えられ
島のように点々と
街や集落が浮かんでいた

遠くに見える
おおきな島に駅 ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
 
幸せなときに限って
幸せを知らない
河原のベンチに座りながら
そんな時が誰にでもあるように
思うことがあった

ベンチに座ると
夏の虫が僕のまわりで
いっせいに鳴きはじめるものだ ....
 
サービスエースを決めようとしたら
今日からあたし入院します
と言って
ネットのむこうのあたしが
眠ってしまった

ときどき点滴したりして
管がネットにひっかかると
 ....
 
 
鏡のしくみ


ふたつの世界を隔て
ふたつの世界を結ぶものがある

手をふれるだけで
抱きしめることはできなかった

今日はピーターが
誰かをさがしてる

鏡のむこ ....
 
こうえんから
おばけのこえが
きこえました

おばけじゃなくて
ぼくのこえだよ
おばけはいいました

やっぱりおばけだ
みんなは
わらっていいました

そういうみんなも
 ....
 
新聞脳の父と
テレビ脳の母と
YOUTUBE脳の子供が
小さな家に住んでる

すべて借り物
いらなくなれば捨てられてしまう
情報のはかなさ
メディアのくるしさ
家族の双方向性
 ....
 
 
 
部屋のしくみ


部屋の壁に
エレベーターがある

時々音をたてて
上がったり下がったりしてる

今日は僕の階で
ドアが開いた

まだ誰も乗ってなかった

 ....
 
 
 
村のしくみ


西の空に
捨てられた村がある

誰もがそこで
暮らすことができた

今日は村長さんの
誕生日だった

まだ生まれてなかった


+

 ....
 
アスファルトから
腕を出して
手を振ってる

信号は
いつまでも
赤のまま
渡ることができない

懐かしい人に
手を振り返すと
それは僕ではなかった

さよならを
は ....
 
こどもができたの
と、いうと
嘘をつけ、といわれ
生まれてきたのは正真正銘
ロボットの赤ちゃん
の、はずだったのに
人間の
あなたの赤ちゃんよ

それでも
ロボットの子供にふ ....
 
汗をかいたので
洗濯して
ベランダに干す

ここは海が近いから
命の
匂いがする

書店で本を開いても
どれも白紙なので
選択は
できなかった

もう
言葉などいらな ....
幸せになるために
不幸が少し
足りませんでした

不幸になるために
少しの幸せも
いりませんでした

それなのに
幸せになりたいとは
誰ひとり
言いませんでした

幸せになる ....
お金を稼いで
お金を
食べている

お金以外に
食べ物を知らない
おいしさも
そうでないことも
何も知らない

増え続けては
減り続ける
それでも
生きているだけで
 ....
汚れた掌に
赤いポストがあるので
たくさんの
手紙を書いた

赤いのは
恥ずかしいからだと
手紙の返事には
いつも
そう書かれていた

あの赤いポストが
今はない

窓 ....
ある日家に帰ると
コインロッカーがあった
お父さんも使っていいのよ
妻が言うけれど
いったい何のために使うのか
僕にはわからなかった

それでも
次々とうまっていく
コインロッカー ....
アイフォーンが
日本に上陸するのと
同じ時代に
日本にひどい
通り魔事件が上陸したことは
偶然かもしれないけれど

もし僕が
アイフォーンで詩を書いて
インターネットに載せたとしても ....
昔、通学路の畑に、ひまわりが生えてました。
大輪の花が咲く夏を、楽しみにしてました。
しかし、夏がきても、花を咲かせるようすはなく、
やがて茎は茶色みをおびていき、
幹はどんどん太くなっていき ....
みえない
というよりも
みたくなかったのです
ははのしを
かなしいなみだはながさずに
きみはろくがつのはなよめになって
いきるよろこびをちかった
そこにはいない
きょうのひが
ははに ....
そらの とこさんの小川 葉さんおすすめリスト(51)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プレゼント- 小川 葉自由詩6*08-11-24
指定席- 小川 葉自由詩4*08-11-12
傷跡- 小川 葉自由詩308-11-5
一億年前の休日- 小川 葉自由詩2008-11-2
玄関の虫- 小川 葉自由詩608-10-30
卓球カフェ- 小川 葉自由詩508-10-14
鏡のしくみ- 小川 葉自由詩308-8-4
みんなおばけ- 小川 葉自由詩7*08-8-3
Beyond- 小川 葉自由詩4*08-8-1
孤独のしくみ- 小川 葉自由詩308-8-1
世界のしくみ- 小川 葉自由詩6*08-7-31
アスファルト- 小川 葉自由詩108-7-29
妊婦のロボ子さん- 小川 葉自由詩7*08-7-26
言葉などいらない- 小川 葉自由詩908-7-26
いらないもの- 小川 葉自由詩4*08-7-23
お金- 小川 葉自由詩108-7-20
ポスト- 小川 葉自由詩508-7-18
コインロッカー- 小川 葉自由詩6*08-7-6
アイフォーン- 小川 葉自由詩208-7-5
ひまわりの木- 小川 葉自由詩308-7-3
ジューン・ブラインド- 小川 葉自由詩2*08-6-11

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