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眠れない夜に
眠ってしまった店を想う

焼き魚が食いたくて
冷蔵庫の灯をまさぐるが
プラスチックしか見つからない
ジュースを転がす

傷んだ腹がないている
鍋焼きうどん食おうにも
 ....
鉄砲玉の家系です
誰も戻ってきはしません



吉野家へ行きました
思えばこれが東京の味でした
修学旅行の列から浸み出した
初めての味でした


今後戦争などというものへ辿り着く ....
泣いた日
左手が動かなくなった日
ボケットに突っ込んだ手を
先生に注意され
からかわれた手と
庇われたことが恥ずかしくて
泣かされた日

泣かされた日
いつも庇ってくれてた友達が触っ ....
記憶を閉じ込め
机の上
ペン先を生活が覆い
口を滑らかにしても
なんのために流れているのだろうね
飲むためでも見せるためでもないなら
なぜあんなにも叫んでいて
しばしば痛みを伴うのか
 ....
そうか
もうそんな季節か
早生まれか

笑い飛ばさぬよう
口を緩め
回り込まぬよう
肘をついて
撫でるわけにもいかず
目で追っかける

綿埃を乗り越えて
次の家に向うのか
そ ....
 、の入口に従えたのは、その言葉が正しいと思えたからだ。

だから不安と向かい合って椅子に座った。
クッションに針が仕込まれているなどとは思いませんし、仕込まれていても構わない。
この言葉が真 ....
たった1度のテロで汚染される土地に
ビルなんか建てるもんじゃない
石ころ一つで割れてしまう雨戸に
鍵をかけるなんて馬鹿らしい
記憶ほど確かなものはない
突き破ろうとすると飲まれてしまうし
 ....
待合室の本棚で
文脈が所在なく足を抱えている
現代の錬金術師が白衣を着込み
セロトニンとドパミンを調律する
部屋の隅々まで描いた木は私は統計になる
意識が目の裏と舌の上で目まぐるしく動き
 ....
8時間酒も薬も飲まなかった裸眼でいた
ギリギリのバランスを見極めたかった
おかげで8を∞や8と引っくり返せる様置き換え可能だ
水は蛇口とか枕もとの酒瓶を収納できていい
言葉が道具なのだとしたら ....

女の子
女の人
女性
分からない人たちです

まず少女マンガにはなぜ花が散りばめられているのか
それはどのような意図に基づいて配置された花なのか
もっさりしたアジサイですら可憐なの ....
誰よりも早く死にたくて

一日に1095回メシを食い
一日に730回歯磨きをしていた
365倍速の人生を望んで
もう100歳を越えたというのに
それなのに



時間が解決してくれ ....
逃走
激しくイレ込む黒毛の逃亡者
疾走
足元が背景になる
失速
ペース配分がブドウ糖を浪費する
42.195キロを完走するため
ハワイと日本が近づく速度で脚を上げ
顔面を強打する
1 ....
白くまが
冬に飽きて夏を生きている
空へ掲げた太陽から
モーター音がする
眩しくてほんのり暖かい
故郷ではインテリアでしかない太陽だ

夏の代名詞は軋みながら首を振り
永久凍土に芽生え ....
ロングコートのポケットに両手を突っ込み
ヒリヒリした寒気に急かされ散歩する
時々口元に手を当てて息を吐き
ひと肌の温もりを味わう

ふと思う
冬の息が白いのは
報われないまま死んだ誰かの ....
大きくなったらお父さんみたいになりたい
保育園で描いた父の肖像画を掲げて
恥ずかしがりながら言って
グローブみたいな手で撫でてもらって


四角い輪郭
プツプツの髭?
目?が三つ?
 ....
邦楽なんか
と箒をかき鳴らし
セックス・ピストルズを崇拝していたクラスメイトが
品出しをしている店で
立ち読みだけして帰る
あんなに笑い合ったのに
ロクに目も合わせない

書き置きを残 ....
105つのりんごを並べる部屋がないから
財布の中には二万円がある
沈黙に耐えかねた言葉みたいに
動くと500円玉が笑う

良いものではなく
いいものでも探してみようか
りんごを収納するス ....
蛍光灯の下で瞼を持ち上げていた
抒情を説明する受話音に押し潰され
前髪の奥で景色が点滅して途切れ



ひとりという状況を
さみしいと説明する人に
目を留めず
日々を大股でまたぎ
 ....
今死んだら困るけど
いつ死んでもかまわない

今死んだら困るけど
いつ死んでも適切だ


俺には今しかないが
きみには明日がある



踏み出せばその一歩が道になる
なんて言 ....
写真にない記憶の中で
四つ葉のクローバーというものを
探し当てた
四つという概念に覚えがあり
クローバーというものをすでに知っていた
だからこれが
初めての記憶ではなかったのだろうが
初 ....
たとえば
履き潰し
捨てるつもりだったスニーカーを
いまだに車へ立てかけている
何度も体温を通わせた
足に馴染みきった身体を

物を
肉体を
引きずって

これは道具なんだと
 ....
パソコンは行間に
椅子のない背もたれを 普及させた

鉛筆とは違って
垂直に線が 交わるかもしれないという期待は
抱きにくくなったが
キーボードの奥行は
不意に折れるということがなく
 ....
(タイムカプセル)
音をため込む
繰り出す
器を飾り付ける
瞬間
言葉が詰まらないよう
元気に声を詰め込む



(予想通り)
そう言い切れるまで
どれだけ間違えればいいのだろ ....
寒気が
どっさり
目覚まし時計を押しのけ
郵便受けには
号外の雪が
詰め込まれている
のだろう

起きぬけのトイレから
スニーカーをつっかけ
目を閉じて
つま先からゆっくり踏みし ....
怒っている

ほったて小屋の前で
巣箱なんか作りやがってと
空に
怒っている

怒っている
俺の仕事が
詩人で
せっかく
命がけで
産んできたのに
何の恨みがあって
背中か ....
黒いジーンズに黒いセーター
黒いロングコートと黒手袋
街灯を避け夜に浸ると
アスファルトが
願いで輝いているのが分かる

ウルトラマンになりたい
今年こそ東大に合格したい
宝くじで1等 ....
16年経って動かなくなった壁の
パチンコ屋の景品の
時計の匂いがする

雪が屋根を揺する日に
凍えた足を挟んでくれた
シワシワの両脚の
安心の匂いがする

肝臓をやられ
病室で孫の ....

ああはは
かわらが
さらさら
はたはた
なかまは
はかばだ
まがらば
やかたは
らあらあ
わら

飴と続けるのを怒られたので

            う
木々のそれ ....
1年前の物干し竿がボキボキ折れたため

線香立てに刺し

バスタオルを半年前の乾麺にかけると

「向いてないですから」

一瞬で職場放棄され
シフトに二つ穴が開き

洗濯機が運ぶ ....
交差点を右に曲がって
2つ目の信号を左折するとおおよそ500メートル先に
ローソンがあるのでそこをipodに上書きされ
ピチカートがブラボーブラボーいうので乗るはずじゃなかった高速道路を東京方面 ....
妖刀紅桜さんの佐々木妖精さんおすすめリスト(41)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひと炊き- 佐々木妖 ...自由詩23*08-3-18
ora- 佐々木妖 ...自由詩13*08-3-16
二色- 佐々木妖 ...自由詩33*08-3-11
引力- 佐々木妖 ...自由詩11*08-3-10
ぱしり- 佐々木妖 ...自由詩6*08-3-8
脱皮- 佐々木妖 ...自由詩6*08-3-5
目の前を- 佐々木妖 ...自由詩7*08-3-2
- 佐々木妖 ...自由詩6*08-3-1
渇く- 佐々木妖 ...自由詩8*08-2-26
別人- 佐々木妖 ...自由詩22*08-2-24
生存中毒- 佐々木妖 ...自由詩7*08-2-23
不適応- 佐々木妖 ...自由詩1*08-2-18
太陽の下で- 佐々木妖 ...自由詩10*08-2-14
想い- 佐々木妖 ...自由詩7*08-2-12
二十九年すぎた頃からもっと恋しくなった- 佐々木妖 ...自由詩16*08-2-11
犬歯- 佐々木妖 ...自由詩8*08-2-10
こっちかな- 佐々木妖 ...自由詩6*08-2-7
いくばくか- 佐々木妖 ...自由詩5*08-2-6
正走曲- 佐々木妖 ...自由詩3*08-2-4
未詩/独白/告白- 佐々木妖 ...自由詩5*08-1-29
七年- 佐々木妖 ...自由詩9*08-1-28
チクチクするね- 佐々木妖 ...自由詩8+*08-1-20
(ころんだ)- 佐々木妖 ...自由詩4*08-1-19
予言ライフ- 佐々木妖 ...自由詩12*08-1-17
世界のどこかで叫ぶ- 佐々木妖 ...自由詩5*08-1-16
収集- 佐々木妖 ...自由詩4*07-12-24
物差し- 佐々木妖 ...自由詩9*07-12-22
いぬけ- 佐々木妖 ...自由詩6*07-12-21
その優しさ- 佐々木妖 ...自由詩11*07-12-19
二文字以上- 佐々木妖 ...自由詩11*07-12-13

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