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楽器を操る人から
音楽が聞こえてくる
ジャンルを語る人から
うたが聞こえない
欲しいものはなにかの名前
なんかじゃない

   百科事典が世界を壊していく
   たとえば民族
    ....
ひどく深い山奥に
その百貨店は建っていた
百貨店といっても実際にはよろずやで
それでも、食料品から最新のテレビまで
なんでも売っているのだ

ダムが出来ると
集落のすぐしたまで水面になる ....
海岸線のガードレールでもなく
尾根を越えていく高圧線でもない
届こうとするものは
いつも不完全で ただ
どこか、まで続いていく

アルシオネの円周でも
火星が結ぶ軌道でもない
繰り返す ....
( 駅を降りてあなたに会いに行く
  草切れだらけの細い道を )


石に刻まれた文字は失っている
それは削り取られた石屑の体積
こなごなに飛散した言葉の
名残のように鋭く尖って傷付ける ....
真昼の星座のように
記憶の中で物語を紡ぐ
思い出せるだけの登場人物が
いつも同じ台詞
終幕はいつも引かれないまま
あきらめきったような時報で
私の視線は花壇に戻る

鬱金香、まっすぐだ ....
猛禽がやたら低く飛んでるな

  なのはなにしずかなあめ
  なのはなにしずかなかぜ

桜の花びらに埋もれた
側溝のたんぽぽ

   散って舞う風流よりも
   舞って発つ、汚れても ....
夜、鏡の窓に
映るサイレントモード・シグナル

予感、といえばやさしく
明滅が灯台のように思えて

クッションでそっと隠す流れ星
夜明けまでそれはひらかない


眠るふりをして ....
弾けもしないのに
ギターを手に入れたのは
歌いたかったわけじゃない
きりりと張られた弦を
掻き切りたかっただけ

切る、
鋭く傷つくだろう
僕たちは

   その境界はほんとうです ....
同心円でありたいのです
それぞれの速度で広がる
無数のわっかのなかで
波紋を重ねたいと

降り始めの一滴になりたいのです
そのひとのほほで流れれば
きっと振り返るでしょう
手のひらを空 ....
   キッチンから窓の外が見える
   小高い山の放牧場には三機の風力発電機があって
   巨大な三つ葉の風車が
   /ゆっくりでもなく、はやくでもなく/回っている

この街に近づく冬はい ....
beebeeさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(40)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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