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分厚い雨雲の真ん中が綻び
底なしの穴の遥か遠く
水色の空が薄氷越しに透かし見えると
遠い夕焼けが破れ目の縁を
なぞるように湿らせる
逝く人の
輪郭を切り取るだけの硝子窓
....
街路樹の根元に
延々と連なるラベンダー
夏になったら咲くのだろう
この街に 夏が来るのなら
誰と誰が生きのびて
新しい詩を書くだろう
マスクをつけて歩いていると
先生が電話してき ....
見えていないから指先に触れて
輪郭を描く
知りえないものを
自明と思い込み
書き足さなければならない線など
もうないと
絵の具を塗る
好きな色
みなさんにお馴染みの色
私だけに
見 ....
アブラムシの大発生に悩まされたのは去年のこと
気温の上昇とともに細菌のようにどこからともなく湧き出る奴らは先端近くの柔らかい茎や花芽や蕾に群がり食い荒らす
本で調べると薬剤を噴霧するよりもゴ ....
わたしの大事な人形は
美人と言われた器量よし
ぬばたまの夜に家出して
レールに身を投げ轢死した
バカな恨みに身をやつし
身近な優しさ見失い
乙女の時を棒に振り
憂さを晴らしに酒浸り
昨 ....
その人は
一生の間に六匹の猫に出会うのだという
わたしが知っているのは
九回生まれ変わるという言い伝え
あなたに会いたくて
も一度生まれてきたんだろうか?
昔死んだしろちゃんに
....
黒雲に覆われた空から
雷鳴降り注ぎ
驟雨の中を
啼き騒ぎながら飛ぶ鴉
うららかに
影が伸び逝く
削られた肺の形に
木の葉が揺れる
今年だけの命が昔から
そして遠くまで
まる ....
小さな悪意に過敏に反応してしまう
私は小者
小さな敵意にも過剰に身構えてしまう
私は臆病者
小さな無視とか無頓着とか
鈍感とか無意識、無関心をまき散らし、
他の誰かを傷だらけにし ....
また、書けない日々が続いている。書けないのではなく、書かないのだと、つぶやいてみる。つうか、詩なんて書いたことがないのかも、詩のようなものを書いては、詩かもしれないと、思い込んでいたかっただけかも。誰 ....
玄関前から姿を消して
死んだと思っていたジニーは
台風が去って
ほとぼりも冷めたころ
ウッドデッキの隅に見えない糸を張っていた
風よけに集めておいたプランターを
少し動かそうかと身をか ....
早く夏が終わんないかなって
思っていたのに
終わってしまうと
なんだかさみしくて
早く秋が来ないかなって
待っていたのに
秋は
なんだかよそよそしくて
友達だったはずなのに
....
ビリビリに引き裂いた
力任せに 泣きながら
それでも気が済まなくて
鋏でジョキジョキ切り刻んだ
その切れ端を 徹底的にシャッフルした
元の形などわからないように
二度と思い出さな ....
寂しいから寂しくないふりを
しているなんてお見通しなの
寂しくないならどうして
そんな限界集落の無人駅に
会いに来ないかなんて言うのよ
あなたの孤独を映し出す
鏡のように澄んだ湖はもう ....
「在宅のみとり講習会」という見出しが眼にはいった時
「のみとり?」と思ってしまった
ペットの蚤でも発生しているんだろうか・・と
普通に思ってしまった
記事をよく読むと
「在宅のみとりに必要な ....
強過ぎる日ざしが
真上から
直接脳に突き刺さる
そよ風が
熱風に変わり
日傘を裏返しにしようと
襲ってくる
バッグからハンカチを取り出して
涙をぬぐう
何度立ち止まって
ハンカ ....
ホロウ・シカエルボクさんのLucyさんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
終章
-
Lucy
自由詩
14
21-11-22
夏が来る前に
-
Lucy
自由詩
7*
20-4-2
着色
-
Lucy
自由詩
8*
20-1-19
毒の花たちは私の理想の庭で微笑む
-
Lucy
自由詩
9*
19-7-12
わびぬれば
-
Lucy
自由詩
4*
19-6-30
六番目の猫
-
Lucy
自由詩
22*
18-9-27
雨上がり
-
Lucy
自由詩
11*
18-7-15
小さな悪意
-
Lucy
自由詩
12*
18-4-7
誰一人としてその名で私を呼ぶことが永久にないとしても
-
Lucy
自由詩
11*
18-3-20
ジニーが生きていた
-
Lucy
自由詩
10*
17-9-28
待ち遠しいのに振り返ってばかりいる
-
Lucy
自由詩
14*
17-9-25
パッチワーク
-
Lucy
自由詩
18*
16-11-19
白のブルース
-
Lucy
自由詩
20*
16-9-29
のみとり
-
Lucy
自由詩
23*
14-10-27
熱風の街
-
Lucy
自由詩
21*
14-6-27
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