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「水槽」




1.
とりあえずそこに
水槽(けっこう大きい)
を買ってきて置いてみた
魚はいない
でも「水槽」っていうぐらいなので
少なくとも水は必要だろうと思い
満杯にし ....
{引用=
静かの、川が
逆流する
しなやかな動きの連続で
えたいの/知れないものたちが
反射するから
少女は、もう一度
夜を怖がらなくてはならない
そういうものなの
と、 ....
総武線に乗る
今日もはっきりと黄色いが
乗ってしまえばわからない
終電の一本前
日本シリーズの直前とくれば
立っているひともいない、
空いている席もない、
という絶妙な乗車 ....
一秒ごとに
とどまる
時間が
抜殻として
輪郭を残し
なだらかに
連なる

呼吸と
思考
いくつかは保たれ
いくつかは置かれたまま

ふりむけば
うすい
半透明の
殻が ....
特に取り柄もない私でも
唯一確実に操れる
彼の自動を奪って
私と正反対の動きをさせることが出来る

右手を上げると左手をあげ
後ろに下がると前へ進む
私が見ていないと
何をしているかは ....
木枠の純粋な匂いの内部に原始的なストロボの衣擦れを伴い
カラフル挿入を楽しむ彼
平衡感覚と投射されたとろける日差しの帯域に触れて
銀色のシェル纏うリズミカルが爪を置き去りにした水浸しで
 ....
あなたのために
わたしの肌は温かい
沼の上で首を竦めて眠る
冬の水鳥みたいに

爆弾を仕掛けたビルが
崩れ落ちるときに降る白い粉を
振り払い
振り払い
必死で走るあなた
上など見ら ....
二番目はずるい。


二番目にするあなたはずるい。

捕まらないのに逃げられない。

逃げられないのに捕まえない。

二番目にするあなたはずるい。


二番目はずる ....
{引用=体温の変化って
すごいね


+



うるんだ夕刻の
スプリンクラーからは


しずまないでいる陽が
不遜で
わたしたちは
落日みたいなことばで喋る

 ....
闇の中を漕ぎだしていた
引きよせるのは
奈落からのとろりとした旋律


あらがわず
身をゆだねることの心地良さ
どよんとした
澱に堕ちていく意識
にぎった櫂がゆっくり波紋を描く

 ....
しんえん と呟きながら
浅瀬をえらんで 辿ってゆく
夢をつたうひんやりとした風が
時折 うなじに触れてゆく
誰かが指をつないでくれているような
そうでないような気がする

深淵
踏み込 ....
ここは私
地面との距離も
クツやズボンのサイズも
タイピングする指も知っている
ここは私

ここは私の部屋
どこにトイレがあって
どこに埃が溜まっているかを知っている
ここが私の世界 ....
リアリティ
僕の見た
嘔吐
意識の中に
存在してるんだか
してないんだか

実存
耳元で流れるノイズ
細胞一つ一つに
自己顕示の欲
(リアリティ)
生まれ落ちた意味として
 ....
AM4時
揺れ動く時間に
プレゼントを食べました

オレンジのろうそくに
渇望して
溶けていく 温もりの
輪に入って

暖をとろうとしたのです

舵を 探しました

一人乗り ....
暗闇に指と指を絡ませて
ほろ酔い肌のぬくもりに酔いしれる
熱いときめきが過ぎて行く
あなたは真夜中に背を向けて
私を抱いている時も夢の中でも
他の{ルビ女性=ひと}を抱いている

ひとた ....
私たちはゆくのです

 くさって
 くさって
 くさって ゆくのです

とんで 
ひっかいて 
しなだれて 
ひらいて 
しおれて 

つんざくような  ひめきをきくのです
 ....
{画像=080420115727.jpg}
暖かい色
冷たい色
色々あるけど、
何色が好き?
ぼくはダイダイ色。
暖かくて何か期待させる色。
晩秋の夕暮れこれから寒くなる時のマフラー。
 ....
その痕は

痛いほど澄みきった
マイナス42℃の夏空を覆う豪雨のよう



歪みきり揺れては
捻れ滲んだピンク色の粒子


埋め尽く
された聴覚は光化学スモッグで視るアリゲー ....
窓からのぞく、
夕焼けを切り取って
曖昧な水曜日の夜を殺す

吹き抜けの屋根
だけど進む
藍が絡みつく風を
吸い込んでしまうのは
仕方ない

だくんだくんと
汽笛は
あすこのそ ....
ゆびわに
そっと磁石をちかづける




ななめのばしょで
かたむいた空にみみをつける と
ゆびさきから
そまる
淡いあさやけのいろで 
誰も彼も
うすまってゆく
呼吸 ....
とうとう 見つけられてしまった
うつ伏せに寝ているわたしの
左足のつけね
紋章のようなかたち
うす茶色
くちづけをしてあなたは
これはなあにと
指でも確かめながら聞く
それは記号
わ ....
うずまきうずまきぐるぐる巻いて
いつか解けなくなるといい
いつかひとつになるといい


木枯らしが吹いて淋しさが増すのは何故だろう
乾ききった落ち葉を踏むと靴がカシャカシャと音を鳴らす
 ....
何色もの絵筆を洗った様な
川の底に積み重なる
限り無い顕示欲

夜更けの鼓膜を這う
暴かれる為に在る嘘の
衰弱した響き

愛する人と見知らぬ人の境目を
見失わせる極日常的な失意

 ....
飴色の過去に浸る君に僕は言う

『ねぇ、果ての存在を信じる?』

ひび割れた壁を伝う光に手をのばして笑う


『ない、ないよ。そんなものただもとの位置に戻るだけだ』

背後から ....
小さな袋をふたつ
満たした春の匂いは
衝動をさらっていくのには
充分すぎる

一度に押し寄せてきても
ゆっくりと迫り上がってきても
最後は同じところに
吸い込まれていく

ねぇ今
 ....
誰も知らない小さな広場に
誰も知らないサーカス、星をかかげて
青いテント 青いテント
少年は見つけた 舞台の上に
真昼の光線のしたたりを浴びて
少女が一人 くるくる回る
風のようなピルエッ ....
僕らは秩序の形而上に生を受け
混沌の形而下にその雫を埋めていく


ねぇ
いったい
何度生まれ変わったら
猫にしてくれるの
日だまりの神様
おしえて


財布とケータイ ....
一。


 キイチのつめは、はやく伸びる。あたしが知っているおとこの中でいちばんはやく、伸びる。いくらふかく切っても、ものの一週間もすれば、しろくてほそいあの指先 ....
夕陽が沈み
水面を揺らぐ水草みたいに
淀んだ空
何かが起こる気がしている
モネの絵を思い出したところに
彼女の目の中
には
何かが渦巻いていた

素晴らしいスピードのミュージック
 ....
とん、と
遠くの方で落下音
君は絵本を閉じてゆっくりと立ち
音を探して軽く首を傾げる
小指を栞代わりにする癖は治らないらしい

音の正体を知っているけれど
教えてはあげない
あのお喋り ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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