すべてのおすすめ
深夜の暗闇
わたしは窓を叩く 激しい雨音に目を覚ます
だるい頭 渇いた唇 ぼやけた視界
ただ何気なく見つめる
その手だけが 白く浮かび上がる
その鮮明な白と
濡れた黒と
シーツに染み込んだ赤 ....
淋しいと呟いてみれば
そこには緋色の雲が浮かんだ
愛しいと抱きしめれば
腕の隙間からこぼれ落ちた
この光の向こうに
貴方はいる
知ってる
分かってる
でも
会いたくても
逢えないんだ
遠い ....
空を溶かしたような
この海が
わたしの心の奥の奥を
綺麗に洗ってくれた気がしました
空と海が重なる此処なら
泣いても
全て飲み込んでくれそうで
心の雨もどしゃ降りに
降らせてみれば
....
遠くを見つめる
なんとなく悲しくなってくる
胸の奥深くから込み上げる
灼かれるような痛みに
虚ろに酔う
自分で付けた細い傷が
冷たい春風に撫でられ
甘い激痛をおびる
痛みが心地よいあたしは
汚染され ....