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上野の美術館を出た帰り道
焼芋屋の車が、目に入った。
財布の懐が寒いので
「半切りをひとつ」と言い
小銭三枚をおじさんに手渡す
紙袋からほっくり顔を出す
焼芋をかじりな ....
出勤中の車で横切った
開店前のガラス越しに
一瞬
「非常口」へと駆け込む
緑のひとが見えた
長い間繰り返される凡庸な日々から
抜け出す「非常口」 ....
ぼくの「片思い」は勘違いでした。
目の前のあなたに
「なまのこころ」で向き合い
瞳を合わせる時
互いの胸の両端は
よろこびの糸で
くいっ と結ばれました。
三十年の間
一つ屋根の下ですごした
八十八の祖母が
悪性腫瘍と知ってから
街を歩いて目に映る
すべての人が
やがては空に吸い上げられる
幻の雫に見える
曇り空の果 ....
老人ホームで
19年間すごした
Eさんが天に召された
すべての管を抜いて
白いベールを被る
安らかな寝顔の傍らで
両手を合わせた日
帰り道に寄ったマクドナルドで
....
東口を出た歩道橋に
一人立つ
目の見えない
フルート吹きの奏でる
あめーじんぐぐれいすの
音色を前に
手押し車の老婆は通りすぎ
土産袋を持ったサラリーマンは通りすぎ
....
春雨の降る午後
私は一人傘を差し
無数の蕾が開き始める
桜並木の道を往く
三っつ目の信号を曲がり
学校に沿う坂を下ると
傘を差す
君の母が立っており
喪服の私は頭を ....
こころゆくままさんの服部 剛さんおすすめリスト
(7)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
芋と言葉_
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服部 剛
自由詩
8*
11-3-22
「_非常口_」
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服部 剛
自由詩
2*
08-6-21
いとむすび_
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服部 剛
自由詩
4*
08-6-17
涙の波紋_
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服部 剛
自由詩
5
08-4-12
蜜柑の木_
-
服部 剛
自由詩
8
08-4-10
五線譜の橋__
-
服部 剛
自由詩
17*
08-3-24
春雨の午後_
-
服部 剛
自由詩
18*
08-3-24
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