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今夜の献立

・夕焼けと向日葵の背中の煮物

・虹のフライ

・蝉と夏休みの子供の声の和え物

・打水のおつゆ




ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
雨が笑うのは
春になった証拠
ぱらぱらと
声を出して笑っている


庭で笑い声がする
覗いてみると花の蕾が
くすくすと
声を出して笑っている


小鳥が跳ねている
風の音に合 ....
美味しそうな楽しみがあったので
夫と半分こして食べた
牛乳パンのようにほんのり甘く
甘いものが大好物の夫は
半分になった楽しみを
美味しそうに食べている
その頬が幸せを含んで
ぷくり、と ....
一円の雪が降った朝
十円のゴミを収集する車が
難しい顔をして通り過ぎる
百二十円のココアを
二千九百円の手袋で包み
三円分のリップクリームを塗った唇に持っていきながら
それを見つめていた
 ....
途中だった思案を開いてみる
また白紙になっていて
今日という日があるのはそのせいだ
記憶なんて信用できないもので
記録のほうがあてになるかもしれないと
毎日、一頁ずつ
日々を書き留めていて ....
地球が滅びるとき
進化が過ぎて
全種類のいきものが
一斉に空を飛ぶ
大気圏を越えて
少し離れたところから見た地球は
丸裸になっていた







そんな夢を見てしまったら ....
集めている


草花の歌声を

鳥の時を

空気の鼓動を

水の根を

空の恋を

魚の道のりを

暗やみの夢を



ひたすら

見つけては
集めている
 ....
「気楽」を抱き締めた
精一杯に、一生懸命に
「矛盾」が貼りついてきたので
えいや、と払い落としてごみ袋に入れる
これはもえるごみだろうか、と
湿った「疑い」が落ちてきたので
とりあえず床を ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
ukihaさんの小原あきさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏のゆうげ- 小原あき自由詩30*08-8-1
聞こえるのは- 小原あき自由詩15*08-4-8
美味- 小原あき自由詩19*08-3-7
一円の雪- 小原あき自由詩19*08-1-23
死とか臨界とか循環とか- 小原あき自由詩26*08-1-19
地球が滅びるとき- 小原あき自由詩12*08-1-11
集めている- 小原あき自由詩20*07-12-26
きらくのはじまり- 小原あき自由詩18*07-12-18
なんでもない一週間- 小原あき自由詩36*07-10-26

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