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  夜が、
  たえまなく改行を続けているあいだ
  いくつかのケーキがゴミ箱に捨てられ
  何匹もの犬が鳴きながら焼き殺され
  きみの体に秘められた、すべての
  愛らしい軟骨は ....
  小雨の降る
  夏祭の夕べ
  タキシードを着た中国人が
  屋台と雑踏を縫って歩く
  みすぼらしい電飾にきらめく
  濡れたビニール傘の匂い



  その中国人の着 ....
  不器用な今日の夕陽が
  きみの頬を無防備に照らしてる
  絵に映える出来事もなく
  通り一遍の言葉ばかりで、また
  僕たちはサヨナラを示そうとしてる
  駅へと寄せる賑やか ....
  朝、目を覚ますと
  部屋の天井に
  吊革がずらりと並んでいて
  風もないのに
  微かに揺れていた



  隣家からはテレビの
  ごみごみした音声が響いてくる
 ....
  赤茶けた数艘の漁船が
  死んだように泊まっている
  コンクリートでできた堅い半島は
  港と呼ばれる寂しい場所だ
  秋の空の蒼い果てで
  透明な名も無き巨人が
  白雲 ....
  まるでこの世の始まりから
  僕を待っていたように
  茶色い床に君の
  十二枚の写真が散らばっている
  秋の風が窓の外で
  穏やかにはためく午後
  僕はグラスに冷たい ....
{引用=  ある日
  ひとつの
  比喩が語られ
  取り戻せない距離を
  旅立ち
  細長く
  何処までも
  鏡として連なり
  映し
  流れ
  響き
   ....
  動物園で
  きみは言った
  しあわせならそれでいいと



  ライオンはライオンの檻
  シマウマはシマウマの柵
  帽子をかぶった飼育員が
  かれらに餌をやる
 ....
{引用=  ――Raymond Carverに}

  男の頭を
  少し傾けるとレイに
  もう少し傾けるとアル中患者になる



  注意深く
  あなたは頭を傾ける
  朝
 ....
N.K.さんの草野春心さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
たえまなく改行を続けているあいだ- 草野春心自由詩812-8-20
祭の夜、拳銃を探す- 草野春心自由詩212-8-18
ポエム- 草野春心自由詩8*12-4-30
吊革- 草野春心自由詩6*12-3-31
- 草野春心自由詩8*12-2-10
レンズ- 草野春心自由詩21*11-11-24
水へのコラージュ- 草野春心自由詩6*11-8-21
メナジェリー- 草野春心自由詩15*11-8-17
傾ける- 草野春心自由詩6*11-7-23

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