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金魚鉢かすめる涼風の行方知ってか知らずか手招きの夏
逝く春の背中押しつつ背中からはじまるアブラゼミの{ルビ時間=いのち}よ
きみがたわむれてた波ならひとすくい両手ですくって ....
水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏
砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜
8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
まるみをおびたふち
から
足をすべらせて
フラスコの中に落ちた
としても
意気消沈する必要は
ない
そこでなにかできることを
さがせばよい
そこにも
陽はさす
屈折さえし ....