まっ白い顔の人たちが
次々に現れては
好き勝手な方向に歩き去ってしまいます
しゃべり声と足音が混ざり合って
波のように強弱をくり返しながら
ホールを満たしています
柱にもたれて
目ま ....
街でついつい男の人を
宝石に
変換する

裾に 白衣ののぞくメガネは
傷のついたオパール石

チャイナ帽 歩きタバコの初老は
家のないラピスラズリ

梯子に登りたそうな ボーダー2 ....
裏口で
手の小さな娘たちが漬かっている
娘たちは時々小便を漏らす
娘たちは小便に浸り萎びてゆき
それは、娘たちの味を濃くする
髪と爪を切り
毛の手入れをする
安価な食材と ....
ときどき
おるごおるを ひきだしからだすと
ものがなしい おとがする

くらいなかから
ながれだすおと

ゆくえはみえず
かべにあたって
しみとなる

てんじょうの かお
を ....
 誰か 呼んでる
 あたしを 呼んでいる


 砂漠に沈む太陽
 陰影を深めゆく愛しき人々
 ああ この場で息絶えてもよいのだ


 小さな砂嵐にいつも まかれていた


 口 ....
光がはじまりの場所へと帰ってゆく
夜が組み上がるその前に


夜が夜を追う
本当の夜の道を
雲の白だけが照らす


新しい天使 旧い天使
離れない手と羽
離れない歌と ....
日曜の朝刊はテレビ欄から読むのを習慣にしている
新しい連続ドラマなどやっていないだろうか、なんて
A4サイズに畳まれた新聞をA2まで広げたとき
私はテレビ欄に挟まれていた1本の髪の毛を発見し ....
  


帯解寺の帰り道

奈良の盆地の五月晴れ

水田 若穂に 渡る風

あぜ道 道草 帰り道

生まれくるもの帰り道


生まれゆくもの帰り道
   


 ....
 
並木道に
誰かの日傘が忘れられているのを見つけ
持ち主の名前がなかったので
失敬することにした
けれど自転車のかごに引っ掛けて
ペダルをこぎだしたそばから
日傘は陽を浴びて匂いたち
 ....
らんららん 出張中の男の洗濯をしようと乙女心を持参しアパートへ向かったら
まさに今 女にまたがろうとしている男と遭遇
鍵をかけていても私は合鍵を持っているのだから男の防衛策意味なし
セコムしてな ....
背広の背中よりシワシワで
ボロボロの笑顔でもう一軒営業
俺の夏休みはいつになったら来るのだろう
何年もそれを考えている、何年も
不快指数が愉快指数だったこどものための
振り返れば一瞬だっ ....
台所で玉子を割り
箸で溶いて
フライパンでバターとからめた


食卓であなたと向かい合い
それを口にふくんだ時 はじめて
涙が溢れてきた
  (お前も卵にはなれなかったのだね)

 ....
キルクルとスコットは僕の見える場所にいるはずなのに


忘れようとして忘れられるものは
そんなにあるもんじゃない
すぐに忘れることなんて別に忘れたくて忘れるわけではなく

キルクルはそん ....
○ところで皆さん!

ところで皆さん!
口を開けてください!

と、日記に書いた

書いたのは私一人
読むのも私一人
そこから先が続かずに
皆さんが口を開けて待っている

 ....
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ   (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
それは嘘である
しがらみのジャングル・ジムを
通過できる肉体はない
青空へ!
跳躍のつかのま
ぼくは地球へ落下する
格言つきの日めくりの上に
欲望と追憶のカリキュラムに
それからしぶし ....
明かりはどうか消さないで
ここにきて
すこし話をしたい

私はずっとひとりでいたらしくて
話し方をわすれてしまった
だからひとりがたりみたいになるけど
ひとりよがりにはなりたくないので
 ....
とぷん

小石が水面をたたく音は
日ごとに高く
遠ざかっていく
あんなに彼方で
気泡がきらきら揺れている
自分が沈んでいるのだろうか
こんなに暗い
水かさが増しているのだろうか
 ....
桜と欅の厚みに
何か光っているものがあったので
こじあけようと
数日が過ぎた


その桜は









うどんこ病
君が積木など買ってくるものだから
僕らは積木遊びをするしかなかった

家をつくって
壊し
城をつくって
壊し
他につくるものなど知らない僕らは
やがて一つ一つを並べ
街をつくり始 ....
散文でもいいのよね、ここは。
日記の冒頭文を抜粋して羅列して落ち込もうという試み。
淡々といくよ。ダメだしは受け付けないよ。


1207

 最近のビックリ☆な出来事といえば、歯がグラ ....
http://mother.cside.com/

なんだかいつもわたしも「母さん」に報告するような
文章を頭の中で作っています。
骨壷をもうひとつと
父親は頼みました

寒い寒い一月の斎場で
白い骨になってしまった
母親を乗せた
鉄板をみんなで囲みながら

葬儀屋が用意してくれたのは
大きな骨壷がひとつと
 ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
ボートから転げ落ちて溺れた
一人目の男は
すぐに飛び込みすくい上げてくれた

ボートから転げ落ちて溺れた
二人目の男は
携帯電話で助けを呼んでくれた

ボートから転げ落ちて溺れた
三 ....
エレベーターに乗るとお線香の匂いがしておじいちゃんが帰って来たんだと思いました
10階にあるマンションのドアを開けるとおじさんやおばさんや知らない人がいっぱいいて
みんなでお寿司を食べ ....
夜中の間にほとんど埋めてしまうことができた。順調だ。順調に物
事が進むと気分がいい。雨が降らなくてよかった。多少の眠気はあ
るが出かける準備を始める。そういう気力がある。荷物も少ない。
残っ ....
二年振りに
帰ったときには
通夜はもう始まっとった

大往生や
ええ顔しとるやろ
せやな

いう声が ぽつぽつと
わしは
なんでか 
涙もでえへん
ここ何年も口きいたこと
あ ....
「町田康みたいになりたい」
と言って出ていった人は
「みたいに」
と言う時点で
きっと 駄目なのだけれど

そういう私は

映画館で赤い便箋を買って
別れたい男に
「愛しています」 ....
栄太郎君
祐介ちゃん
宏さん
敏郎君
智明君
千秋ちゃん



雨の中に
町がいた

祭囃子 ....
※さんのおすすめリスト(99)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
陶器- アンテ自由詩5*04-2-29
- 山内緋呂 ...自由詩17*04-2-22
デリカテッセン- いとう未詩・独白9*04-2-16
おるごおる- 岡村明子自由詩604-2-10
バグダッド・カフェ- こん自由詩704-2-10
星_Ⅴ- 木立 悟自由詩304-2-10
毎朝、新聞を読むためには- たもつ自由詩1604-2-10
水田- AB(な ...自由詩504-2-10
緑の日々- 石畑由紀 ...自由詩2404-2-3
正三角形- 石畑由紀 ...自由詩24*04-1-29
時間飛行士へのささやかな贈物- クリ自由詩6*04-1-29
月のもの- 石畑由紀 ...自由詩1304-1-24
ハンチャンの神様- AB(な ...自由詩604-1-24
小詩集「なんでだろう」- たもつ自由詩1704-1-24
熱海- 石畑由紀 ...自由詩16*04-1-23
それは嘘である- よねたみ ...自由詩704-1-16
音楽- 佐々宝砂自由詩3*04-1-10
小石- アンテ自由詩7*04-1-9
期待1- 山内緋呂 ...自由詩3*04-1-6
朝のこない団地- たもつ自由詩2304-1-6
淡々と振り返ってみるよ。- 嘉村奈緒散文(批評 ...11*03-12-30
母さん- 竹節一二 ...おすすめリ ...603-12-22
一月八日_白山郷共同斎場にて- 山田せば ...自由詩1503-12-20
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18
溺れる- 岡村明子自由詩1103-12-6
お帰りだけで埋まっていく- いとう自由詩603-12-4
日常_05- Monk自由詩503-12-4
おかえりだけで埋まってゆく- AB(な ...自由詩7*03-12-4
嘘つき- 山内緋呂 ...自由詩17*03-12-3
「ひろしま」- do_pi_can自由詩503-11-25

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