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ビブラートに揺らぐ空の裂け目を
幻視の鳥が飛ぶ
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明滅をくりかえすビル群が剥がれ落ちる
((NYという記号を描くその一点として わたしが燃やされる))
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淡雪は炎のように降りつもりきみの素肌の灼熱を知る
凍蝶の滑り落ちゆく黒髪にかかる吐息は結晶化して
性愛の天を凌いで伸びる蔓 凌霄花は空にまみれ ....
{引用=憂鬱な目覚まし時計、日常へ旅立つ自転車のペダル、決曜日
ぽっかり空いた胸ポケットに立葵を活ける、華曜日
眠れる森に訪れたファーブルたちの欠伸、睡曜日
静かなく ....
{引用=
赤くて甘い熟れた先端よりも白くて硬くてすっぱいお尻を
齧ったときのほうがずっと春に近づけるんだってさ。
朝から晩までへたのまわりに齧りついたのに、今日の天気は雪です。
舌がただれて痛 ....
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花が散るころにわたしは女でした。女になってしまい、
鉄鉢の中の百枚の花びらが
蝶のように羽ばたき、遠ざかるのを眺めた
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花びらのひとひらを虫ピンで留め ....