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いつまでも
生身。
の、おんなでいたいと願うなら
恋をするべきなのだろうか
けなげにもまだ疼く
下はらの臓器
ここにあるの
と主張する
と、裏腹に 枯れてゆく ....
幼いころ
のっ原をかけまわっていたあたしの
いつもそばにあったその草花が
いぬふぐり、で
あると知ったのは
高校生のときだった
かわいらしいひびきに
その名をおぼえた
....
次の瞬間、
目の前にはグレーの斜め縞の歩道があり
潰された蛙のように両手を上げて
突っ伏していた
冷たい衝撃は
転がっている前歯のもの
遠巻きのギャラリーが安否確認をし ....
満たされたら
充分 というのは
嘘だ
永遠を誓っても
手をのばすところに
触れる存在があっても
ふとした瞬間に
冷たくなる
魂がある
その証しに
もう
ふたつ ....
何度決意しても
捨てられないものがある
過去に生きているわけじゃないけど
宝物のような思い出は。
そっとそっと
しまっておいて
温かいままでいたい
こんな寒い雨の夜に ....
皆 求めていた
この時間
たおやかな時間
ほっとする空間
言の葉を発することを
開店したばかりの
明るいガラス張りの
こじんまりとした
ポエトリーカフェ ....
駅前ビルの本屋さんで
デート
洋画の「恋に落ちて」みたい
夢にみていた
本屋で落ち合うこと
でも
あたしたちは
この時間を最後に
しばしの
さよならだ
頭がクラクラ ....