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一月の東京に
ひともまばらな
青のイルミネーション
風がふくらんだ
夜が白くひかる
一月の東京に
においのしない
青のイルミネーション
風が ....
紅葉は
いのちを透かしていた
紅葉は
金属の錆びのようにも見えた
いのちは
金属の錆びではないのに
ぼくの心は
あなたは知ってくれている
白のささやき
誰も知らない波打ちぎわの
誰も知らない
そいつは反語だ
出張先の
暮らしを過ぎてゆく
あなたは知ってくれている
白のささやき
誰も知らない ....
似合わないことやってやろう
心にもないこと言ってやろう
本当のじぶん、なんか存在しない
生きてゆくこの宇宙の法則に
どおんと我が身を任せてしまおう
似合わないこと ....
もうあれから恋もしていない
ただあれから逃げるようにして
地球といっしょに回っている
うろこ雲の大群が
冷たく白く
宇宙の底に広がっている
それは地球の
丸みのようにも見える
もう ....
車を降りる
星が散ってる
金木犀薫る
きみの笑い声って
三年後の秋にも
届いてきてるんだ
車を降りる
星が散ってる
金木犀薫る
夕方が透明になる
桃いろが黒ずむせつな
夕方は透明になる
そして
藍いろは夜に向かうのだ
夏の終わり、風
やわらかく
それは
肌ざわりも色彩も
二本目の煙草に火をつける
木陰はずうっと黙っている
つくつくぼうしが縁をとる
夏の終わり、風
....
俺は日本で働いているんだな
ひとを傷つけたりしながらな
出国まえの寂寥とは
いつもこんなものだ
迷惑かけない程度に生きよう
感性的な落ち込みはやめよう
....
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