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シロツメクサは冷たかったよ
首飾りにも冠にもなってくれなかったよ
あたしは摘んで摘んでいくども
あきらめて撒いて
風に吹かれて飛んで行ったよ
あたしのお願いは、ついに
どこかの他処へと飛ん ....
覚えているの 二歳の頃を
趣味が公園探しで バケツとシャベル持ってふらふらと
帰る、ってことを知らなくて
お母さんを信じていました

覚えているの 四歳の頃を
幼稚園で初めての絵を 先生に ....
演奏会の時には一番後ろの椅子のままで私は終わりました
この白髪はさぞ目立ったことでしょう
家族たちはいったいこのみすぼらしさをどう見ていたことでしょう
最後の日、それなのに新しい靴を私にプレゼン ....
初秋の朝、風が窓辺に腰掛けて静かに凪いでいる
彼の故郷のみずうみは人知れず朝陽に煌く
みずうみの近くで 野葡萄の黒い実が艶めきを増す
いまだみどりの樹に 帰る渡りが「ありがとう」を告げている
 ....
オレンジ色のままでもよかったのにいつからか
あかね色になったあたしの空
いまでは茜音色と
私はたぶん気取っている
毎日想うあの夕空をもう一度見たいだけの
未練でしょうか
誰か何かに謝りなが ....
毛糸を無心した
小母さんに
なんにつかうの
あやとり
やさしく笑って毛糸玉
手に取って切ってしっかりと結んで
はい、って
六歳が一番ほしかった
あかい色の毛糸でくれた
いいよ
傷ついたことないし
生まれつき鈍感で
たぶんバカでね
だから一度くらいは傷ついておかなくちゃ

だからいいよ
傷つけてもいいよ
好きなだけ傷つけなよ
それであなたの役に立てる ....
俯いて下町の路地
久しぶりのスニーカー
探しているのは石っころ

謂われなくとも蹴っ飛ばしたい
謝らないよ
石っころ
終着駅までのすべての往路が足し算の暦なのだと
信じきっていたころも確かにあったことを思い出す
アネモネの蕾をみて安堵したように降りはじめる雪がある
ことはまだ知らなかった
降りつつ、積もる雪で ....
フラスコの底に立ってる私
ここから覗く世界が限りなく
どこも邪魔や目隠しのされてない
限りなく 世界そのもの であってほしい

なぜって 曇るばかりのこのガラスのこちらから
背伸びしても屈 ....
あの{ルビ娘=こ}は女の子 なのに
選べなかった積み木で建てた家には
花を飾る場所がない
わたしが贈りたいのは
やわらかな色のラナンキュラスの束なのに
どうしたらいいのかわからない

だ ....
難しいことを求め得る人ほど
しあわせなきょうだけを享けている
たやすいことにすら見放されて泣く人ほど
みつめている三つがある

それはさまざまな三つであり
泣く人の数だけあり
泣く人を泣 ....
天気もいいし
今日はゴジラ記念日
自転車に乗ったゴジラに
史上初めてなってやる

だけど舞台がいけない
さびれた下町
ギャラリーが侘びしい
バカをバカだと観る目が足りない

あー日 ....
どこからでもいい帰ってきて
約束の青い灯りがそろそろの頃
どこからでもいい帰ってきて
山が消えてくれてそろそろ終点

どんなにかほっとして
どんなにか短い旅だって
どんなにか場違いを感じ ....
街のはずれの廃校の廊下に気配の何すらもなく
ただ一枚の絵が残されていた
おさなさのめいっぱいの「四年三組」そして名前そして
描かれている 理由のないふうを装った
それは遺言だった から、
割 ....
木香薔薇がゆるされるほどの塀にアーチ、
くぐってドアを叩くが 大きな洋館
やっとわれに返って呼び鈴だと気づいた
鳴らすが、待っても静かなままだった

身なりは精一杯に整えている
精一杯だっ ....
この世の灯りなんてみんな壊れて消えてしまえ
満たされている順に地獄を見るといいんだ
綴られて次の頁へゆく前に
少女はもう一度 花野へ足を運んだ
静かな色彩の秋の花花に
じっと見入っている
草の実が、
ぼくたちも居るよ
とそっと少女に言いたそう
けれども時は待ってはくれず ....
道のこっちっかたにあるのがシロツメ畑で
そのはんたいっかわがレンゲの畑
記憶のなかでもそしてきっと当時でも
道の右っ方にあるのがシロツメクサの群生地で
左っ方がレンゲソウの
それは家路だった ....
とにかく雨が酷いし午前一時五十分 眠ると
かそんな気持ちになんてとてもなれない す
ぐそこの中川が氾濫する氾濫する レベル4
だと携帯は鳴りやまない(気がするほど怖い)
そんな夏の終わりのこと ....
一.ほとり
泣きやむことを忘れ
とてもわたしらしくなったと
この夜いつまで居ようか
ここに



二.花占い
そこの{ルビ他人=ひと}は暗がりで
命を摘んでいる
気になって仕方な ....
流れ星に祈る願いは自由だよね
好きなこと頼んでもいいんだよね
この内緒の涙を止めてください
この悲しさを嬉しさと取り替えてください
この現実を悪い夢だったことにしてください
流れ星に祈る願い ....
着いて翌日の朝は
マスタード色の
プラスチックのコップに注がれた
オレンジジュースで始まった
初めて見るプラスチック製のコップに
本物の生のオレンジジュース
九つになったばかりのこどもには ....
ポエジーは
朝の光りだ
目覚めれば
其処に在る
生活に在る
卓袱台にだ
靴を履いて
路傍の歌に
耳を澄ます
空を見上げ
今日を思い
店頭の魚の
記憶を辿り
海を目指し
陽が ....
たぶんそれはちいさな歌のように咲いている花のこと ジャンと目が合うようにもなって
この子がフォトジェニックじゃないことにも気づいてきた
カメラの一つしかない目じゃだめだ
人間の二つある目でないと

だけどねジャン
君を紹介したくて
きょうもケータイを ....
何度振り返ってもあのタンポポ
踏まれる場所に咲いている
アスファルトから芽を出して
どうしてもそこが良かったんだね

風からの問いに頷くように
そよいでもみたそうな
けれど地に這って咲い ....
首都高に陽は沈み
滞りのなく済んだきょう
帰り道にも屈託のなく
靴を脱ぎ捨てようなんて思わずに
橋を渡ることができた

今は部屋にくつろいでいる
五畳のわたしの聖域は
しっかりと夜の帳 ....
陽は沈み
わたしも 想いに沈んでゆく
白かった あの少女のワンピースに
色を重ねるみたいに

  おとなの
  ぬりえ
  おひとつ
  いかが

決して 一概に、一途だったとは云 ....
あおばさんのもっぷさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
他処へ- もっぷ自由詩2*16-8-24
夜中の三時に雄弁でショー- もっぷ自由詩2*16-8-24
証し- もっぷ自由詩2*16-8-23
鹿へ- もっぷ自由詩3*16-8-23
あるいはそんなようなものへ- もっぷ自由詩4*16-8-15
微震- もっぷ自由詩3*16-8-15
いいよ- もっぷ自由詩2*16-8-15
スニーカー- もっぷ自由詩3*16-8-5
おむすび- もっぷ自由詩816-6-20
ここ- もっぷ自由詩4*16-5-30
心の家- もっぷ自由詩8*16-5-17
家具たちの絶叫のように- もっぷ自由詩216-4-11
ゴジラ記念日- もっぷ自由詩7+*16-3-15
首都高とあるいは上野- もっぷ自由詩416-3-14
たとえば金平糖のような- もっぷ自由詩416-1-14
木香薔薇の洋館- もっぷ自由詩416-1-9
ゴールデンアワー、異端の想い- もっぷ自由詩316-1-7
歳時記の白い栞- もっぷ自由詩615-12-5
家路- もっぷ自由詩3*15-12-4
ロンドン橋ならば落っこちない?- もっぷ自由詩415-12-4
デルフィニウムの線描をください- もっぷ自由詩11*15-12-1
雨降りの真昼に- もっぷ自由詩615-10-31
異国の終焉- もっぷ自由詩515-10-2
あしたのひかり- もっぷ自由詩615-10-2
永遠- もっぷ自由詩315-9-24
「、」- もっぷ携帯写真+ ...313-5-2
靴とタンポポ- もっぷ自由詩1313-4-25
サンクチュアリでの夜の、- もっぷ自由詩1012-12-11
おとなのぬりえとシュレッダーとの相性- もっぷ自由詩712-11-23

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