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{引用=
人間ではないアイロンは
居心地が悪かった
風景の中に
うまくなじむことができず
いつも悩んでいた
口がないので
硬く言葉を閉ざして
じぶんのくるしみを
表現することが
で ....
{引用=
先が尖っているので
さらに研ぎ澄ませて
接続しろ
差込口は
広げておけ
僕たちは
友達だ
だから
君の肌が冷たくないように
心まで閉じてしまわぬように
先は
氷に浸し ....
{引用=
吸収されるべき衝撃、持たずに
そのままの姿で
やってくる、
点滅するかのような
血の国境線
形を持たない原型で
やってくる、
茜色よりも
深く淡い
夕 ....
{引用=
順序など何もないのだと
つぶやいた瞬間に重い書物が
飛んできた
角が尖っていて
すごく痛い
世界を何重にも描いても無駄だ
扉という扉の奥には新しい平面がある
息も絶え絶えとい ....
僕は冷蔵庫みたいに冷え切っていた
僕は寒かった
僕は毛皮がほしかった
腰まであればよかったな
僕は口に煙草をくわえた
その次にしたいことは
いつも定まらなかった
丘の上から
弟が呼 ....
{引用=
君は遅れてやってきたんだね
背中に大きな月を背負って
いい匂いがするな
樫の匂いだ
子供のころから
これを嗅ぎたかったな
鋭い爪で
僕の肌を刺したら
波みたいに後悔しよ ....
{引用=
1
名前を忘れてしまった
町を
通り過ぎて2日
私は水を汲んだ
水の中に
幾億の雨粒
2
唇が
だんだんと開いて言葉を発見する
発芽されたばかりの種のように ....
夜はもう星を睨まない
素晴らしい調和が
海のようにやってきて
空と地上とが
反転する
ここで重力が
反対になり
私たちは
みんな振り落とされるだろう
黒い宇宙が
波打つ ....