すべてのおすすめ
薄暗い放課後の理科実験室で
やさしさの裏側を顕微鏡で覗いている
数名の男子が抱く女子への幻想があるかもしれなくて
もしくはどこか悲観的に
いくばくもない生命のおわりが映るような気もして
 ....
# プロローグ

太陽の陽射しとご主人様の肌触り
どちらもあたたかい
ひざの上で寝たふりをする特技は
生まれついたもの
薄目をあけて見わたす庭はいつも
かがやいていて眩しい
さあそろそろ出かける時 ....
あの子が描いたはじまりの色は
指で押さえたキャンバスの少しずれたところにぽつんとあって
じいっとそれを見つめていた

描き出された自画像の背景に色をたしてゆく
淡いブルー、またはグリ ....
今さら
夏に
呼びかけたって
返事なんてしない
ねえ
そうなのかなって
太陽と相談をする、正午

三時になったら
ティータイム
のーんびりとお茶をしようよ
そう
相談する
 ....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる

農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな

家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込ん ....
水面下で寝息をたてるわたしに
おはようのあいさつは
いつもキスだった

大切はいつも
抱えていたつもりで
放り投げていたかもしれない

川のあたりできれいな石を探すようには
見つから ....
母へと語られる
おもいは
いつもことば少なで

ずいぶんと幼い頃
学校へ行きたがらなかったわたしを
ぴしゃりとしかりつけた
あなたの手のひら
たった一度
手を上げたのはその一度
 ....
この熱の
トローチを舐めるような
いくばくかの
余韻を
転がしている日々の
おわりを
さがしていた

ぬいあわせても
明日は
すぐにほつれて

口の中で砕いた
トローチの ....
ひき肉を買った
何だか退屈な日常を少し変えたくて
冬のわりには暖かく
スーパーは少し込んでいる時間帯で
特売ってわけでもなかったけれど

料理レシピのサイトでふいに思い立ち
ひき肉 
 ....
やさしく泣ける理由を
さがしている
冬は、つめたく
懐かしむものなどないけれど
遠く、とおくを見る
いつまでもみていられない
ゆめを見ている

眠れない夜はつきが恋しい
溶けるお ....
わたしは助走する
ふり返る季節にはきっと
落し物などない

雪で描いた夢は
春を待って溶けゆくけれど
消えはしないよと
誰かが言う

春になればまた
花びらが夢を咲かせる
たとえ ....
ご飯を食べられないから
せんべいと
ミネラルウォーターだけで
生きてみようと思う
というとあなたは苦笑して
もっとやせるよ
と言うんだった

冗談ではなくて
吐いてしまうのだと話すと ....
今夜はブルーベリー酒で、一杯
甘ったるいお酒が好きです
そうして甘ったるいことばを吐く

大した意味などないけれども
わたしは甘ったるさを舌で転がしては
その中に辛さを味わおうとする

 ....
落ちてゆく
夕陽の触り方を
知らない子どもが多い
つるりと
何のためらいもなく
なで回すと
とたんに飽きてしまう
そうして
バイバイと手をふって
見送ってしまうのだ
そんな
少し ....
住んでいる町は田舎で
電車は一時間に一本あればよいくらいで
待合室があるのが不思議なくらいで
今日は一冊の小説を携えていて
外は雨が降っていたので
回数券を買った

駅の待合室で
携え ....
海にいくと思い出す
きっと記憶や思考は
脳になんかなくて
波の狭間でいつも揺れ動いているに
違いないのだ

幼い頃幼稚園で
真っ白な画用紙が配られると
クレヨンで
好きなものを好きな ....
久しぶりに会った
友人は相も変わらずで
夜中
ぐだぐだと話など
していると
近くの公園まで
散歩しようかと
いった具合で
出かけてみたりする
ふたり
満月に出逢う夜と
曇り空
 ....
捧ぐというような
意味ではなく
夕べからのほんのりとした思考
秋だなあ
などと思う午後の真ん中

自転車の補助輪
外れたね
ひとりでも乗れる帰り道
足にかかる草
払いのけてはすすむ ....
「かんちゃんはさぁ」

まどろんでた保健室で突然に話しかけられたんだっけ。
アダムとイブがどうとか、
ノアの箱舟がどうとかこうとか、
新約聖書と旧約聖書の区別もついてない私には
さっぱりわ ....
今日は地元の祭りだ
うちは農家だからそんな時だけ店を出す
梨やさつまいもやごぼうなんかを売る
そこらの市場の真似事みたいなもんだ

浜の方のおばちゃんと
親戚のおばちゃんと
村のまんじゅ ....
 「なんか作ろうか」とか言うから、まじで作れんの、と思いながら口には出さないで、「肉じゃがが食べたいわ」って頼んだ。冷蔵庫開けたら、肉や野菜や牛乳やなんかタッパに入ってるものとか色々出てきたから、意外 .... すき。ということばを頑なに使わなかった時がありました。

七月の夕暮れ。ひとしきり降った雨の上を歩いていました。

貴方を捨てるとか、愛を叫ぶことができないとか、そういった話ではないのでし ....
あおばさんのかんなさんおすすめリスト(82)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
やさしさの裏側- かんな自由詩21*10-4-23
マロンの冒険_(春)- かんな携帯写真+ ...5*10-4-7
捨て色- かんな自由詩5*09-12-6
太陽からの招待状- かんな自由詩3*09-10-23
ひなたぼっこ- かんな自由詩10*09-10-3
いいわけ- かんな自由詩12*09-8-23
おもい出す- かんな自由詩15*09-4-25
び熱- かんな自由詩4*09-3-1
ひき肉- かんな自由詩17*09-2-18
ひらく- かんな自由詩6*09-2-4
向かって- かんな自由詩3*09-1-10
さびしさを吐く- かんな自由詩31*08-11-25
酔う- かんな自由詩21+*08-10-19
触れる- かんな自由詩31*08-9-28
駅と本- かんな自由詩9*08-9-24
とどく- かんな自由詩4+*08-9-23
旅の一枚- かんな自由詩6*08-9-17
ささぐ- かんな自由詩10+*08-9-4
ナベくんへのながい返事- かんな自由詩15*08-8-29
夏の終わりの夏祭り- かんな自由詩4*08-8-28
肉じゃが- かんな散文(批評 ...6+*08-8-13
夏のしずく- かんな自由詩9*08-8-12

Home 戻る 最新へ
1 2 3 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する