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冷蔵庫が音もなく
坂道を転がっていく
薬屋の坊やがその様子を見て
花の名前を口ずさむと
雲ひとつない青空は
木々の亡骸を歌う
むかし此処いらに
小さな書店があったことなど
思い　.... 元々無口だった相方が
緘黙症を始めたので
普段は週末にしか行かない川までドライブ

口は利かないが運転はしてくれるので
平日の深更に夜ドライブ

昼間の言葉の行き場がなくて
叫ぶ場所と　.... あなたの為に書きました
読んで欲しくて書きました

あなたの為に書きました
聞いて欲しくて書きました


あなたが故に書きました
ひとこと言わずにいられずに

あなたの為に書きまし　.... 羽化するものを
手渡されたことがありますか

「これ、今日の午前中ね」
生物部の男の子がくれた一本の小枝には
冷蔵庫から出したてのサナギキアゲハ

「羽化する瞬間は見たことがない」
い　.... けさは水平線が凍っている
長い足を折って待つ子
ひたむきに駆けまわる子
ただ下手くそに眠る子らが凍っている


おとつい死んだ叔父さんへあなたの骨はまずかった
おとつい死んだ叔父　.... 胸のなかで朝がつめたく、一番に鳴く鶏は、庭でブイのように漂っている、モリで、ブイをつけ狙うこどもは沖に流されていく、家の子が漂流している間は、鶏肉を食べながら過ごした縁側に寝床を移し、鶏とこど　.... 　
　　
　
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
　.... い 色恋は風の道
ろ ロケットは落とすもの
は 恥知らず有頂天
に 妊婦忍耐　産んでも忍耐
ほ 星の数よりヘボ詩人
へ へカテ元アフロディテ
と トイレはシステムの始まり
ち 痴漢の　.... かなしいときに
ねぎを刻む

そういう物語があったけれど
わたしはじぶんがじゅうぶん青くさい
ことにへきえきしているから
ことさらに平気な顔して大根を刻む
まっしろな朝、まっしろな腕　.... 花が枯れています
つまさきのところで花が枯れています
名前はわからないけれど小指ほどにちいさなのが何本も何本も
破った約束のような色をしています

ここはせかいのせなかなのだと
あなた　.... 十月の空の下


飛行船が落ちてくるのを待っている


ぼくたち透明になれなかった




　 　
　
窓ガラスに
幼い指紋がついていた
指紋をめくると
それは昔の日記帳だった
歩道橋で終わっていた
日記の続きを書くために
歩道橋を最後まで渡り
階段を下りた
まだ小学生で
　.... 別に履くのを忘れたわけじゃないのよだってそうでしょ靴なんか履いてたら逃げられちゃうじゃないのそうでしょみんなそうするでしょ履いてるヒマないわよね敢えて履いてないのよ履き忘れたわけじゃないのよなのに　.... 世界は二頭の象が支える巨大な円盤ではなく
真空に浮かぶ球体にかろうじて貼りついている
ざらざらとした薄い膜に過ぎない
と知った日から君は
旅に出る必要がなくなってしまった
それなのに
果て　.... 　
　
一人目の盗賊は目を瞑った
二人目の盗賊は葉の匂いをかいだ
三人目の盗賊は百本の口紅を盗んだ後アル中の妻に口紅を一本買って帰った
四人目の盗賊は人形の頭を終日かじり続けた
五人目の盗　.... ・
どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた　.... 坊主が屏風に上手に坊主の絵
を描いているところに
東京都特許許可局
の役人が訪ねて来て
裏庭には二羽庭には二羽ニワトリがいる
と教えてくれたので
青巻紙赤巻紙黄巻紙
を携えて駆けつけ　.... （祈望）


ひとみに焼け着いた君の故郷も
見知らぬぼくの
澄み渡る戦場も最早ひと巡りして
帰る場所はみな同じ
なのになぜ、こんなにも唇は乾き喉が
二度と会えないようにつかえるのだろう　.... 奨学金の返還誓約書を提出しなきゃいけないとかで
今日、はじめて三号館という建物の七階までのぼって
はじめてそんな高い場所からこのキャンパスを見おろした

僕は、
四年もこの学校に通って
そ　.... にわとりに撲殺された悲しみ
にわとりに撲殺された悲しみが
誰にも受け入れてもらえないだなんて
誰にもわかってもらえないだなんて
庭でにわとりに撲殺された悲しみを
理解してもらえないだなんて
　.... 今頃　月の空は
きっと晴れていて
清々しい漆黒の空だろう


宇宙服を着こんで
壁面をそっと蹴って
晴天の黒空に浮かぶ


船の影で明滅する
私の身体


電池の切れた衛星　.... おなじすなをさわっている
別の数を言うから
涙がでるだけ
目を見て。　それか
目を閉じて。
見渡す限りの砂場で
雨が降って
いたとしても
同じところにいる、
それだけで
掘ったり　　.... 心の闇
なんていう安っぽい言葉ひとつで
人殺しの気持ちを説明できた気になるなよ

＋

薄っぺらなプラズマテレビの向こう側で
薄っぺらな現実が不意打ちみたいに暴発する

眩しい
眩　.... 青のジャージ、歯の抜けたおっさんが、にへにへ洗濯機回り、ゴミ置き場周辺を回っている。


アパート備え付けのランドリーな所で変質者はいつでも登場し、不動産屋が不正な自転車が置かれてないかと見廻り　.... 入梅時
山脈青青波ないで
雲らはいっそう垂れこめて
空胞をうるおす
だけども日に焼けていた石らが
こけにむしてのどをかわかす
かたくなにしめきって
まつ毛をぬらす
写真機をのぞくまなこ　.... 　
十六歳だった
終わったあと
ひとつになったんだね、と囁かれ
雑誌の読みすぎだとおもった
このベッドの下に隠れてるなにかかしら、とか
制服がしわしわになっちゃった、とか
私ははじめてで　.... 雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ　.... ｛引用＝夢を見た。｝

夢の国に行ったら神様はいなかったけど
ミッキーマウスがいた。
「みんなの人気者」なんて嫌いだったから
ディズニーランドで会っても
手なんか振ってやらないと思ってたけ　.... 珈琲さへ飲まなければ失恋しなかった

珈琲さへ飲まなければ指は無くならなかった

珈琲さへ飲まなければ妻を刺さずにすんだ

珈琲さへ飲まなければ


珈琲さへ飲まなければぐっすりと眠　.... さかなやさんがやさがししてる
やさしいおさしみつくるひと

やさいやさんがめさいやうたう
いざやいざなえやそのくに

ささらえおとこはきにさわる
ささゆりささやくささめごと

ささら　....

kawaさんの自由詩おすすめリスト（58）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
風景の終わりに	- たもつ	自由詩	11	23-9-10
夜ドライブ	- 小池房枝	自由詩	12	12-8-30
あなたの為に書きました	- 小池房枝	自由詩	5+*	12-7-27
羽化するものを	- 小池房枝	自由詩	9*	12-7-15
＿	- ズー	自由詩	6*	12-3-6
十月	- ズー	自由詩	2*	11-10-19
結婚について	- たもつ	自由詩	24	11-2-16
大人の事情がるた	- salco	自由詩	24+*	11-1-3
その夜	- せかいの ...	自由詩	14	10-12-7
せかいのせなか	- せかいの ...	自由詩	10	10-11-29
荒地の子供	- せかいの ...	自由詩	7	10-11-21
エリーゼのために	- たもつ	自由詩	25	10-8-19
被害妄想のサ●エさん。	- いとう	自由詩	7*	10-6-10
無題（世界は二頭の象が〜）	- カワグチ ...	自由詩	12	10-2-11
十人の盗賊	- たもつ	自由詩	8	09-11-24
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる	- 吉田ぐん ...	自由詩	53+*	09-10-2
新春シャンソン・ショー	- nonya	自由詩	12*	09-1-1
祈望／歌声	- 梶谷あや ...	自由詩	5	08-12-6
ドライ	- チグトセ	自由詩	15*	08-11-11
にわとり	- セガール ...	自由詩	7	08-9-12
月の空	- 佐藤伊織	自由詩	3*	08-9-8
すな	- かとり	自由詩	16*	08-7-16
ヒミズ	- 大覚アキ ...	自由詩	10	08-6-21
1階のコインランドリー	- 山内緋呂 ...	自由詩	23	08-6-20
撮影	- こしごえ	自由詩	3*	08-6-3
ひとつひとり	- 石畑由紀 ...	自由詩	33	07-12-30
喫煙者	- 吉田ぐん ...	自由詩	32	07-12-21
ミッキーに会いに	- とうどう ...	自由詩	20*	07-11-16
珈琲	- 三州生桑	自由詩	5*	07-9-15
おさしみ	- 小池房枝	自由詩	12*	07-9-12

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