すべてのおすすめ
夏をたっぷりふくんだ
水、しずかに低下して
胃の腑におちた
文字は部首、さらりと溶解し
鼓膜をつき破る
だるまさん転んだよ
片目つぶって
夏は町をはげしくぶつ夢
まぶしくて、土のにおい ....
ゆく道には死がしきつめられており
きた道にもまた同様にある
足元をちょっと切りぬいて四つに割り
オーブンにいれて温める
角の溶けたところをみてとりだして
塩と蜜とで齧ってみれば
なんの ....
ひらがなは、いやだ
ひらがなは、かっこわるい
ぼくは、かたかなになりたかった
もっと、すぽーつかーみたいに
まっかなからだで
びゅんびゅん、はしってみたかった
そうして、あのこをむかえにい ....
/AM2:00

天国って宇宙のどっかにあんのかな
と僕がたずねると
女は黙って指をさした

窓辺においたベッドから
起き直って首を曲げる
ちょうおどろいた
世界の破滅みたいに大きな ....
  はつかねずみ


きみの美しい視線が
ぼくの背に注がれていた時
ぼくはオールをこいで
春は
緑のビーズをこぼしたみたいに
あちこちで転がり跳ね回って

きみ
きみの手の中で飼 ....
 
 
荒野に冷蔵庫はあった

冷蔵庫は洗濯機を冷やしていた

洗濯機は食器洗浄機を洗っていた

食器洗浄機は炊飯器を洗浄していた

炊飯器はマトリョーシカを保温していた

マ ....



春を見て
鳥はなんて思うだろう

月を見て
蛙はなんて思うだろう

虹を見て
花はなんて思うだろう

雪を見て
雲はなんて思うだろう

空を見て
木はなんて思う ....
 
 
深夜の冷たい台所で
古くなった冷蔵庫が自分で自分を解体していた
もう冷蔵庫であることに
いたたまれなくなったのだ
時々痛そうにはずしたりしながら
それでも手際よく仕事を進めていっ ....
ハワイは1年に3cmずつ
日本に近づいてるんだって
と君がいう
うん、いいね
とぼくたちは笑う

9才の君が
どんなに長生きしても
せいぜい3mか、そこら
それでも
いいね、とぼく ....
二台のロケットが
異なる方向に
まっすぐに飛んでいく
何も無い空間を
お互いに示し合わせて
同じ部品を欠損していた
同様の不具合が
等しく生じますように
やがて一台が壊れて
粉々にな ....
 
 
01
図書館にパンが落ちていたので男は拾って食べたのだが、それはパンではなくムカデの足だった。

02
図書館の大砂漠で遭難した司書は一週間後に救助され、その翌年には大統領になった ....
そうかこれからはもう
小さな公園で手をつなぐこともなく
いつまでも手を振って明日また会うことを
誓わなくなるんだ

僕らの道は花
風にゆれておぼつかない
緑に光る茎や葉っぱ
時々は誰か ....
夏が始まる。普通の出だしだと、落語で言う枕と呼ばれるところだと、夏が終わる、なんてぇひとさまはよく話を切り出すもんですが、みたいな感じで始まるんだろうけど、残念ながら始まるのは話、そして夏、さらには上 ....  白色の波形を目でなぞった
うねりは遠く
目を凝らすほど直線的に
街の始まりで折り込まれ
目には見えないまま続いていった
そんなように思う

ひとみに映らないものを見ること
地下鉄の座 ....
 三日月型の星に腰掛け
 釣り糸を垂らす少女の
 シルエットは明るい

 リールもないのに糸は地球の深海まで届き
 砂にまぎれた平目の目の前で針を泳がす

 夜は ....
 

目の見えない猫に
少年が絵本を
読み聞かせている

まだ字はわからないけれど
絵から想像した言葉で
ただたどしく
読み聞かせている
 
猫は黙って
耳を傾けている
少年 ....
美しさは
人見知りするのだろうか
いつもつつましい
声をかけられるまで
犬小屋でかくれんぼしている

驚きは
宇宙人なのだろうか
いつも未知との遭遇で
出会ったと思えば
突然消えて ....
ビタミンが欠乏しているから
女にもてないと主張するFさん34歳
彼の朝は一杯のカフェオレから始まる
お気に入りのBGMを聞きながら
優雅に紫煙をくゆらせて
カフェオレを口にするたびに
苦み ....
爪先に臭い泥を塗り
臭い泥エステとして売り出したら
方々から非難の声を浴びせられ
詐欺容疑で逮捕までされて
臭い飯を食わされるようになったのだから
そんな私の爪先に臭い飯を塗り
臭い飯エス ....
今日が終わった。
果して収拾がつくか
はなはだ疑問だった
10ダースの艱難辛苦のうち
7ダース半を片付け
2ダース半を明日に残し
おつかれさま
のあいさつのもと
くそったれと表現すべき ....
あなたの頭はいつだって
テレビに、あるいは紙束に
あるいは口をつぐんだきりの封筒へ向けられていた
あなたは僕が
あるいは僕らが
とても嫌いで、忌避していた
冬の
割れるような ....
1 両手を前に差し出します。

2 人差指と親指でかぎかっこを作ります。

3 なるべく今のあなたに
  素直な言葉を挿入します。

4 そのまま両手を中心に向かって近付け
  長方形 ....
 
 
綱わたりをしていると
月がきれいだったので
僕はまっさかさまに落ちていった

形の良い吉川くんがそれを見ていて
僕らはレンガ遊びを続けた
吉川くんはレンガをちゃんと地面に積んで ....
わたしの
両眼は野良猫なので、まれに
きみの影で化けている
部屋の隅で、まれに
息の根を止め損ねたあの子が見えるのだが

わたしの
言語は蛭
だったのだ、たくさんの日本語が
彼の血を ....
風がかたく
薄く鋭くなってゆき
それは南中する空のもと
形を変える猫の瞳に似ている
かれらの前には何人も
内に埋めた空しさを寂しさをゆがみを
誤魔化すことは叶わない
より一層 ....
俺は生まれつきの窓フェチである
いや、窓際フェチと言った方がいいかもしれない
いや、「窓際」より「窓辺」と言った方がもっといい
「海辺」みたいでロマンチックじゃないか よし「窓辺」でいこう
俺 ....

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
きみがぼくを迎え入れて、ただ
きみがぼくを
迎え入れて、ただきみが
ぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、その

夜の
むこうでは、歳月

きみが迎えられてい ....
あああ最終電車
きょうもよくのんだな
さいきんのみっぱなしだよな
おまえ
ねむいよな
ああ鼻のおくが
ぶどうのにおいがすんだな
いいにおいだな
となりの席のやつが
ごち
ってがらす ....
ポケットティッシュに
詩を印刷して配ったらいい
一枚一枚にでも
広告の裏紙部分だけにでも
やる気ないときは
通りすがりの一人一人に
二ついっぺんに無言で突き出したりね

それでそれもら ....
氷水蒸流さんの自由詩おすすめリスト(105)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- soft_machine自由詩222-5-10
正夢- はるな自由詩415-7-14
こくご- かいぶつ自由詩512-7-13
祈りの鐘- コーリャ自由詩911-5-12
はつかねずみ- ふるる自由詩8*11-3-20
みんなの話- たもつ自由詩410-11-15
love_songs- 小原あき自由詩19+*10-7-9
手紙- たもつ自由詩2510-2-16
空を飛ぶ宿題- 佐野権太自由詩30*09-12-19
通信- 砧 和日自由詩909-7-29
図書館物語- たもつ自由詩3109-6-26
ワンピースがゆれる時- ふるる自由詩8*09-6-17
明らかに代謝の域を超えているのだが君はどう思うのか- aidanico自由詩609-6-2
初夏_そのようにとらえられない- 水町綜助自由詩609-4-16
星から釣り糸を垂れる少女- ヨルノテ ...自由詩6*09-3-31
絵本- たもつ自由詩3009-3-25
祈り- 乱太郎自由詩22*09-3-10
抗議- セガール ...自由詩809-1-29
- セガール ...自由詩109-1-26
TODAY- 構造自由詩409-1-13
2008/12/23- 鎖骨自由詩508-12-23
「_」- かいぶつ自由詩1808-12-10
月光- たもつ自由詩2508-11-3
超新星爆発- 伊月りさ自由詩5+*08-10-27
徒然_十二- 鎖骨自由詩408-10-15
- 新守山ダ ...自由詩1008-10-11
せかいをいきる- 吉田ぐん ...自由詩5508-9-29
ひとつの車輪が回っていった- こもん自由詩21*08-9-27
あ、もう_秋- 水町綜助自由詩808-9-24
ティッシュ詩集- 小池房枝自由詩14+*08-9-18

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