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誰もいない教室で
机の落書きを消す
たいていが内容の無いもので
消すのにためらうこともないのだが
ふと窓をみると
結露したときに指で書いたのだろう
一つの文字が見えた
「海」 ....
ふと遠いところへ行きたくなる
通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
はっぱをめくればなめくじ
みんなにきらわれて
しおをまかれたりする
おまえなめくじ
うまれてからずっと
からだじゅうでないている
おれだっておなじ
みんなにきらわれて ....
始まりの声に耳をすませば
それは静かでも力強いことに気づく
あなたは
不確かな未来を希望にからめて
堅く結んだ約束を口ずさむ
こぼれたいくつかは落下して砕け散っても
受け止めたいく ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=31137
僕は批評なんて書けないよぅっていつも思ってます。
でも、読んだ詩について感想を持つことはとても大切だ ....
感情の糸をわたる指先は
安いヴァイオリンのように響いて
逆立つ髪を宥めれば
傾いた首の方へ流れてゆく
(鼓膜を抜けて届いた先には
やわらかいあなたがまるまっている)
明滅 ....
天気のいい日はたまらない
家からは出ない
窓も開けない
(つらいのだ)
去年の夏は猛暑で
「来年の花粉はひどいでしょうね」と
誰かが言っていた
*
....
何もかも傾いている
時間にもたれかかっている
不安なのだ
矢印を明日に向け
地に足をつけば斜めになる
上り坂の頂上に
日が昇るのを待ち
やがて
ビルとビルの間から
....
空き缶を蹴飛ばしたら、僕だった
残っていた中身が飛び散った、僕だった
野良犬が怒り狂って追ってきた、僕だった
慌てて電柱によじのぼって見回した
空き缶は車に潰されてぺちゃんこで ....