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空が青いから
僕は屋根を焼く
焦げて崩れたその隙間から
青かった空を覗く
思うほど息苦しくもない午後
崩れた屋根は既に屋根ではなく
いつまでも煙を空へと飛ばし続ける
僕は灰空を見るの ....
少しずつ 遠ざかった街で
午後の地下鉄に揺られながら
僕は いつかの頃を思い出している
目の前を
たくさんの人が
揺られ押され 通りすぎて
毎日決まった場所で
同じように吐き出さ ....
強がった右手に
透明の微熱を握り締めて
失くしたものが届くのを待っている
帰り際には
いつも 何かが足りない
何一つ
持たずに出かけた
そんな日でさえも
昨日も来た道を
....