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朝まだき鴉溶けゆく菫色
ごうごうと北国の川動き出す
シロツメとレンゲソウなりどこまでも
御堀端風の戯れ桜花飛ぶ
蝶々が母をたずねて三千里
蝋梅を写真で ....
雁行と学校帰りと茜色
足許に石つころあり春霞
人間の射る眼を赦す白き梅
遠のいてセピアの写真春銀河
東京の長靴が踏む春の雪
樹を捨てて立ち去りし雁の翼 ....
梅東風の薫りダウンに沁みる頃
春の雨そのままでいい山野草
蝋梅のひと枝を待つ花瓶あり
こどもらの声のちらほら春淡し
立春の日を越えなおも北の国
まだ若 ....
シャンプーの香も新しく杏色
わたくしもかつては二歳花苺
イヌフグリ地球の色と同じ花
馬の仔の二度と座れぬ青い土
山開き木苺の花飛び起きぬ
水ぬるみ無洗 ....
お隣の家の門から沈丁花
雲雀東風初めて背負うランドセル
桜東風あちらこちらでスマフォデビュー
遠足の菓子五百円までの頃
北窓のカーテン揺れる平和かな
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キシキシと音立て羽ばたく{ルビ凍蝶=いてちょう}
廻らないあのキッチンが秋の朝
過去の仔を想って過ごす夏終わる
父さんを捜してPCマイピクチャ
早起きしすでに君宛て保存する
玉葱になんのかなしさ見当たらず
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大空を切り裂く百舌の軌跡あり
みどりごが喋った喋った花畑
{ルビ末枯=うらが}れに手を差し伸べて日が帰る
秋蒔きの汗を愛しむ空の神
丁寧に過ごす真昼に小鳥来る
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スカイツリー木陰で仰ぐ花一輪
灯る燈に明日を覚えて眠る猫
波音に誘われてみるみどりごよ
その青に秘めるものありインク花
ゆく夏に惜しまれながら百日紅
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朝顔の種こぼれたよ猫が鳴く
路地裏に秋を届けて落し物
みえなくてみようとすると秋逃げる
木漏れ日に老後知らない秋の蠅
コーヒーの薫りで帰る五年前
きょ ....
月見草カップヌードル待つ三分
羊草迷う一歩も一歩から
朝顔やきょうは素顔で銀座まで
渋滞は四十キロです走馬灯
ちゃぶ台の菓子盆かこむかき氷
百日紅鶴は ....
朝顔のみつめる先に雲の白
夏残る一握の砂星の砂
雪予報お庭を思い眠るポチ
聞いてるかい聴いているよとイヌフグリ
コカ・コーラレモンを添えて夏を飲む
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太ももに日の丸憲法記念日
補助輪をひとつはずした穀雨です
人を好きになることって尊いことなんだな
ぼくのかけらは今日も空をとびたがる
きのう銀河の果てで小さな爆発が起こった
夜間飛行星が眼の高さにあるんだぜ
僕を睨んだ君の目がいつ ....
寒木瓜や真空管のミニアンプ
寒卵銀河系惑星直列
始発までカラオケルーム寒鴉
道祖神に土下座している秋の果て
グラウンドゼロの上にも月昇る
秋来たるキバナコスモス咲いている
花火見て感動したり余裕出て
捨て猫に傘さしてやる梅雨の入り
うまく言葉が出てこないから花の種をまく
ラッキョウを舌で転がすアマゾネス
せせらぎを聴いて寝転ぶ梁の上
釣り忍ふたつみっつと増えていく
FRISKをガシガシ噛んで小暑かな
午後からの授業をフケて青田道
花南 ....
白紙のラブレター炙ろうとして燃える
山吹や夜になっても咲いている
目覚めると夜が転がっている
春の川溺れてみても無反応
姉の歳こえてしまって石鹸玉
蛤が吐き出す夢で銭儲け
二本足歩行でついに青き踏む
春鰯供述どおり遺体あり
鐘供養静御前のコスプレで
アスパラ ....
くだらない差別に負けて雪雫
春分や そろそろビザが切れますね
春分やミャンマーの場所どこですか
春分や昼にも夜にも逃げられず
彼岸西風墓前で酒をちびちびと
遠足の弁当だけ ....
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