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ちろちろと燃える黒い火の
生ぬるさに黒く嘔吐する
塵灰と火種に
胸は重く焦れて
真空を穿つと
はらはらと零れる灰の
薄く瞬く
かすかな衝動を反射して
静止する
膨張の瞳の奥に
光は ....
透過傾向にある
あこがれを{ルビ禁=いさ}めて
風と{ルビ心中=しんじゅう}
(危うげに傾倒する風脈)
距離は
あこがれを侵食するのか
もう発生です
雨天決行よしなに
風はどちらか ....
死んだ君が極限にまで死に近づく事を語った春の夕暮れ
死を口にするのはこれで最後にしよう波打ち際のような憂愁
+
桜がこわい。きみはそう言った。春の夕暮れ。
汽 ....
みんな死ねばいいよね。アンダーグラウンド。死ねばいいよね。死ねば。
紫煙。死ねばいい。喉を刺激する、死ねばいい。伸びていく信号。
いっせいに青。死ねばいい。駆け出した街並み。走らされるもの。 ....
ひとつ
息を吸うたびに
くうきが 肺のそこに届く
吐き出せば
からだは
音の波をかきわけて
くるくると
上に 昇るのだ
追いかけていく先の
もっと上のほうにある
空の高 ....
けだものの口からはいつも涎が垂れていて
その臭いは数百メートル先まで届くが
けだものは気づいていない
もちろん
涎が垂れていることに
けだものの体毛は針のように硬く
生えている ....
あなたののどからすくう
しぬほど、をていねいに並べて
かみ砕いていくたんびに
せかいに
しぬほど、がふえる
それ
また並べて
いっぱいにまみれながらの
しねないって、
リアルね
....
雨の日は
耳になる
秋は死に
鳥は黙したまま
はじめから
世界は
満ちることなく
ぼんやり
霧にぬれる
地球と鳥篭