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 鏡に映る自分の立ち姿にあなたの面影を重ねる。
 こんな秋の夜長には。
 
 家中の時計が鳴り響く。
 おまえは時を刻んでいればよいものを。

 ポーの描いた大鴉か、リヒテルの奏でるラ ....
 歩いていた。
 行く当てなどなかったけれども
 ただ太陽に向かって。
 太陽が自分の中に息づく神か仏のように思えた。

 ここはどこだろう?
 広い大地に一人きりだ。
 現実にしては朦 ....
 映える緑の並木道をゆくと教会がある。
 尖塔が銀色に輝き、裏手を流れる川のせせらぎが聞こえる。
 数知れぬ魂の鼓動は木の十字架の前で私を探している。
 まるで異国の者を探るような眼差しで。 ....
 閉ざされている。
 この窓も、どの窓も。
 ・・・城門も。
 あの森の教会の扉も?

 閉ざされている。
 パリの冬も。
 ニューヨークの夜も。
 もしかしたら私の心も?

 ....
 秋の夕暮れ、お寺の境内でようやく歩き始めた小さな君が笑っている。
 空の彼方に雁の群れが飛んでゆく。
 秋の夕空は私の感情に似ている。
 どうしようもなく弱いくせに明日に希望を託している。
 ....
 よく晴れた日、木の下に立って空を見上げる。
 くたびれた木の葉が太陽の光を受けてオレンジ色に透けていた。
 これほど美しい情景があろうか。
 溢れた感情がフレームに収まり切れずシャッターは ....
寝起きに熱いココアを一杯、これから朝を迎えます。
あなたに吹く風を私にも分けてもらえませんか。
春の嵐のような昨日をすーっと忘れてしまいたいのです。
 
雲の多い朝ですね。
 ....
 多摩南野に吹く風が透明度を増してゆく。
 秋が季節の扉を開ける。
 時の歩みに歩幅を揃えると、
 あっという間に歳をとる。

 嬉しい時、私は笑う。
 悲しい時、私は泣く。
 楽し ....
 夜のテラスに薔薇が咲く。
 花びら、それは鮮やかな血の滴り。
 消える事の無い悔恨だ。
 それは私らの繋がりにも似ている。

 夜空に瞬く星々はじっと見つめる目の玉だ。
 恐るべき幻 ....
 黄昏時に降る蝉しぐれ。
 巡る思いは故郷に焼かれ、
 砕ける波には顔が現われ、
 存在すらも消えてゆく。

 幼子の手を引いて寺の参道をゆく。
 夢かうつつか幻か。
 奥手に望む海 ....
 ありがとう。すべての人に。
 ありがとう。私の親族に。
 ありがとう。知り合った人々に。
 ありがとう。未だ見ぬ友人に。
 ありがとう。私の過去に。
 ありがとう。愛してくれた人に。
 ....
 愛を囁くと梢が揺れた。
 協奏楽の流れる部屋に人は無口で
 病人の枕元に一輪の花をかざした。
 今在る優しさに皆耳を澄ませた。

 枯草の美に共感出来た時、私は和的な幸せを得た。
  ....
 どこまでも透き通ってゆく緑の世界に僕は立っていた。
 遠く小さい窓辺から新緑に映える森が見える。
 手を伸ばすとそれは限りなく広がってゆく。
 足元には色鮮やかな花々が咲いていた。

 憂 ....
 神々の祈りに私が微笑む時、ああそれは幻か。
 煙草の煙に佇む旅情、今は健気にその花を咲かせるがよい。
 苦痛にも耐えてきた魂。
 すべてが浄化される時が来たのだ。

 清い水の流れに鴨 ....
 高原に解き放たれた馬は一枚の夢を見る。
 透明のキャンバスに画家は理想を描く。
 山荘に集う人々は各々の事情を隠し笑っている。
 天から降り注ぐ金粉なんてあるわけがない。

 高原に日 ....
 裏通りのささやきがツンと耳に触る夜、
 僕は一篇の詩を描いた。
 ネガティブが開いてゆくような感覚をもって。
 けっしてポジティブにはならないような。
 
 量ることの出来ない悲しみは ....
 遠く南アルプスを望む高原で私は風に吹かれている。
 風は私に留まり、そして通り過ぎる。
 風は私の人生を肯定する。
 私の生きている意味さえも。

 風を信用していない私は少し戸惑う。 ....
 優しい薔薇の面影が宙に浮かんでゆく。
 清らかな朝にひとひら。
 穏やかな午後にひとひら。
 荘厳な夕暮れにひとひら。

 天上を舞う天使のようだ。
 聞こえるのは声・・・歌?
  ....
 窓から覗いた二つの目が遠く潤んでいる。
 心は情景に溶け込み白茶けた街はとても静かだ。
 まるで初めて見るかのようなその街の光景はどこか異国の匂いがする。
 灰皿の上では吸いさしの煙草が紫 ....
 すべての家の窓は閉められている。
 通りには誰ひとりいない。
 路地裏は灰色の匂いがする。
 この世に僕一人しかいないような感覚。

 家並みを抜けると開けた田園地帯になる。
 僕は ....
 オルゴールが穏やかに流れる
 喫茶店の窓から外を眺めると
 桜がさらさらと散っている。
 春が終わろうとしている。

 桜の薄いピンク色の花びらが
 ひとつまたひとつと僕のいる
  ....
 私の永遠の旅人、桜の季節を軽々と飛び越えて初夏を待ちわびる君よ。
 届いた手紙には、すでに爽やかな風の匂いが沁みついていたのだ。
 それはまさしく五月の風。しかし君の無理難題には答えられそう ....
 高い木立に囲まれた一本道をきつく踏みしめて歩いてゆく。
 耳を澄ませば遠く小川のせせらぎや鳥たちの声が聞こえてくる。
 道端に目を向ければ昨年の落ち葉が未だ残っている。
 誰かの庭では明る ....
 窓から覗く森がまだ霧に包まれている朝、
 僕は一人静かに部屋を出る。
 森の木々から聞こえてくる鳥達の囀りが、
 昨夜聴いていたベートーヴェンの弦楽四重奏曲の余韻を少しずつ消してゆく。
 ....
 真っ赤な薔薇に血の匂いを嗅ぐと、
 私は過去を表現する雫で満たされた器となる。
 そしてあなたの白い肌の内側に流れる真紅の清流は、
 私の生きている理由そのものになる。

 人はそれぞ ....
 ワタシハココニイルヨ。
 
 明け方にピアノの純音は吐息を白く染める。
 真冬のキャンバスに描かれた森の中で、
 幼い少女が光の帯に包まれている。
 誰かに見つけてほしいのだ。

 ....
 嘘を重ねた悲しみが川面を伝う。
 橋の欄干は赤錆びて、真昼の幻想は鮮やかだ。
 夢見がちな私の瞳は川岸に佇む鴨を見て、
 何も聞かないあなたの瞳は私の真実の気配を探る。

 あなたは何 ....
 時の歩みに歩幅を合わせると見えてくる現実。
 
 真夜中に息を潜めると聞こえてくる騒音。

 眠りを妨げる得体の知れないものたち。

 そろそろ今年も終わる。

 新たな年には新 ....
 懐かしさを覚える町並みに深いため息をつく。
 明日に向き合う為のはっきりとした記憶。
 永い旅路を終えるとき、
 思い出すのはきっとそんなものだろう。

 青空がどこまでも澄んで見える ....
そう、彼女は遥か遠い北国からやって来た。ボブ・ディランの名曲にのせて。
彼女の国では今でも夏に雪が降ると言っていた。
僕はその言葉を本気で信じていたんだ。
彼女が嘘をつくなんて夢にも思わなか ....
吉岡ペペロさんのヒヤシンスさんおすすめリスト(50)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
どこかのレクイエム- ヒヤシン ...自由詩11*18-10-27
歩いている- ヒヤシン ...自由詩8*18-1-18
映える緑の- ヒヤシン ...自由詩4*18-1-13
閉ざされたもの- ヒヤシン ...自由詩5*17-11-4
逃避- ヒヤシン ...自由詩4*17-10-28
秋の名残り- ヒヤシン ...自由詩8*17-10-28
朝メール- ヒヤシン ...自由詩8*17-10-14
平凡な詩- ヒヤシン ...自由詩6*17-10-7
形象- ヒヤシン ...自由詩4*17-8-4
黄昏時- ヒヤシン ...自由詩4*17-7-29
感謝の言葉- ヒヤシン ...自由詩4*17-3-11
愛の囁き- ヒヤシン ...自由詩18*17-2-25
緑の世界- ヒヤシン ...自由詩11*17-2-18
熱望- ヒヤシン ...自由詩6*17-2-11
真実~信じる事- ヒヤシン ...自由詩2*17-2-11
時の風景- ヒヤシン ...自由詩5*17-2-11
風に吹かれて- ヒヤシン ...自由詩6*17-2-4
面影- ヒヤシン ...自由詩5*17-2-4
再生の日- ヒヤシン ...自由詩7*17-1-28
人生の選択- ヒヤシン ...自由詩6*16-4-9
予感- ヒヤシン ...自由詩3*16-4-9
友へ- ヒヤシン ...自由詩6*16-4-2
朝に見る- ヒヤシン ...自由詩4*16-4-2
森の旅人- ヒヤシン ...自由詩8*16-2-20
- ヒヤシン ...自由詩5*16-2-20
追憶- ヒヤシン ...自由詩7*16-2-13
憐憫- ヒヤシン ...自由詩5*16-2-13
ご挨拶の詩- ヒヤシン ...自由詩10*15-12-30
見知らぬ町並みから- ヒヤシン ...自由詩12*15-12-22
北国の彼女- ヒヤシン ...自由詩5*13-8-26

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